草なぎ剛が2020年を振り返り!「いろんな意味で自分を 変えてくれた」【連載コラム】
「不思議なんだけど、コードが言葉を紡いでくれる」
一番緊張したのは、ソロのギター弾き語り。1曲のつもりが数日前に2曲でと言われたのね。’19年「草彅剛のはっぴょう会」で歌った「twist shake」か「僕のギターで」にしようと思ったけど、できたばかりの「みち」を披露したくなって。結局「twist|」と「みち」をチョイス。緊張しました。とにかく届けたい一心でギターかき鳴らしてた。
新曲の「みち」は、ずっと曲が書けないでいたんだけど、あるときAメロのコードをFから始めてG、C…みたいにしたら、スッとメロディーと歌詞が出てきたんです。ギターが書かせてくれた、みたいな。本当に何も考えてないの。不思議なんだけど、コードが言葉を紡いでくれる。僕の場合、いつも曲を書くときテーマを決めないんですよね。今まで決めて書いたのは「beetle」と「クルミちゃんの唄」だけ。いつもまっさら。
タイトルは「一歩ずつ進もう」みたいな気持ちを表現した曲なので、シンプルに「道」しかないと思ったんだけど、あんまり気に入ってなかったんですよね。もう少しひねった感じがいいかなと。で「僕の一歩」にしようと。ドラマの僕シリーズとかもあるし僕にハマッてるかなと。でも、これも何か違和感があって。そもそもタイトルにデコレーションする感じが素直じゃない。なので、平仮名の「みち」にしました。「はっぴょう会」も平仮名だし僕らしい。優しい感じがするかなって。
歌詞はもちろん僕の中から出てきた言葉なので僕自身なんだけど、それを受け取った皆さんが思うように感じていただければいいと思います。「音楽は自由」だから。…何で僕は歌い終わりにこの謎の言葉を言ったんだろう(笑)。
「自由」は以前から僕の中にある大事な言葉の一つで。映画「ミッドナイトスワン」(’20年)の凪沙を演じたときも、凪沙を見て自由に生きていいと思ったので、取材でもそう答えてきた。改めて自信を持って自分の道を歩むことはすてきなことだと思う。年々、自由に生きられている気がします。’20年は思いもよらない大変なことはあったけど、得ることもあった。愛犬のクルミが3匹赤ちゃんを産んでくれて、今、レオンもこうして一緒に僕の腕の中にいる。ただ単にマイナスだけじゃない。大変なことがあると同じくらい、僕にとっては幸せなこともあったので、そういう気持ちでめげずに毎日を楽しく生きていくことが大事だと思った一年でした。なので、僕の’20年を表わす漢字は「生」。生きる、です。
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