2018年、弱冠11歳でカンヌ映画祭のレッドカーペットに立ち世界から注目を浴びた少年が、今また熱い注目のただ中にいる。14歳の現役中学生俳優・城桧吏(じょう・かいり)だ。メインキャストの一人を演じた映画「約束のネバーランド」が現在公開中、さらに2021年には映画初主演作「都会のトム＆ソーヤ」の公開が決まっている。2021年、さらなる飛躍の年を迎える城桧吏に注目する。
11歳にして世界の映画関係者から熱視線
2006年9月6日生まれの城が一躍注目を集めたのは2018年のこと。是枝裕和監督が手掛けた映画「万引き家族」に出演、同作が第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決まった時だった。オーディションで抜擢され出演した城は、リリー・フランキーと安藤サクラ演じる夫婦の“息子”・祥太を演じた。
映画公開時、城は小学6年生。是枝作品では、自然体の演技を引き出すため子役には台本が渡されないのが通例で、城も台本を渡されず、その場で監督から口頭でおおまかなあらすじとセリフを教えられ、撮影に臨んだ。
万引きで生計を立てる一家で育つ、という難しい役柄を、無邪気な笑顔から大人びたまなざしまで表情豊かに演じきった城。その爽やかで整ったルックスとみずみずしい演技が注目され、カンヌでの公式上映直後から映画関係者の間でも評判となっていった。
同作が最高賞パルムドールを獲得すると、城の名も世界を駆け巡った。日本人監督の作品としては21年ぶりのパルムドール受賞という快挙の報とともに、城の知名度も一気にアップ。映画祭でレッドカーペットを歩く姿は民放だけでなくNHKニュースでも伝えられ、日本でも「堂々としている」「将来が楽しみ」と大きな話題になった。
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