綾瀬はるか「前向きなメッセージが伝われば…」行方不明の夫を待ち続ける女性と震災を知らない建築士の“愛の物語”が放送!
真城浅子役・阿川佐和子コメント
私の役は綾瀬はるかさん演じる蒼のお姑さん。意地悪な姑かと期待していたら、まことに人のいい邪気のないばあさんで、その「いいお義母さん」モードを保つのが難しかったです。
あと、石巻弁を叩き込むのも大変でしたが、実に面白くて楽しかった。実際、石巻ロケのとき、石巻弁の台詞を心で唱えながら、空き時間に一人で石巻の街をぐるぐるとたくさん歩き回りました。コロナ禍での撮影だったため、仲間とつるんで食事をしたり散歩したりできなかったのです。
石ノ森章太郎さんの「サイボーグ009」の銅像を確認したり、海を見渡す防波堤の上を歩いたり、どのお寿司屋さんの暖簾をくぐろうかと店の前で佇んだり。最終的に入ったお寿司屋さんのカウンターに腰掛けて、おいしい握りを頬張りながら大将夫妻や常連客と話をしたり。
かつて倍賞美津子さんがおっしゃっていました。「地方ロケのときは、撮影前にその町を一人スッピンでぐるぐる歩き回るの。そうすると、その町の空気がわかるから」と。十年前、この町はどれほど混乱し、涙と落胆と怒りに溢れていただろう。そして十年経ち、なんと静かに笑顔を浮かべ、落ち着いた日常を取り戻しているのだろう。その軌跡を想像するとおのずと涙が出てきました。
エセ石巻人ではあるけれど、少しでも石巻の人たちの気持に沿った、意地悪ではないお義母さんを演じることができていたら、嬉しいです。
真城高臣役・高良健吾コメント
それぞれの一生があります。そのそれぞれをすべて肯定してくれているドラマになっていると思います。ぜひ。
3月6日(土)夜7:30-8:43
NHK総合、NHK BS4Kにて同時放送