“カメレオン俳優”からひとつギアを入れ替えた「dele」
この頃、あるバラエティ番組で「菅田さんの印象を街で聞いてみました」というような企画があった。その時、明るかったり、暗かったり、チャラかったり、と答えはバラバラ。イメージが固定されていない証拠だろう。“カメレオン俳優”と言われる所以だ。ちなみに「世にも奇妙な物語2017年春の特別編」(フジテレビ系)では、そのものズバリ「カメレオン俳優」というタイトルの作品に主演している。
そして、この世界に入ってから10年が経とうとする2018年以降の菅田将暉には、ひとつギアを入れ替えたような印象を受ける。「dele」(テレビ朝日系)で山田孝之とのバディを演じた。“デジタル遺品”をテーマにした新しいドラマだった。
「菅田将暉TV」(NHK BSプレミアム)では、企画段階から参加し、衣装からセット、キャスティングまですべてにかかわってシットコムを作り上げ、自身のアルバム「LOVE」の特典DVDに収録されるショートフィルム「クローバー」では高校時代からの親友・仲野太賀を主演に初監督を務めた。
「3年A組」生き様そのもので表現
そして「3年A組―今から皆さんは、人質です―」(日本テレビ系)で主演する。19歳の頃に出会ったプロデューサーの福井雄太とずっと構想を語り合い、“哲学を共有”した上で具現化したものだ。福井は菅田について「本当に何かを伝えることに手を抜いてないし、伝えるってことに対して力を込めているし、伝わるんだっていうことを信じているっていうのが表現の中に出ている。生き様そのもので表現してくれる人」(「あさイチ」2019年11月1日NHK総合)と語っている。