武田梨奈と濱正悟の初共演映画「ナポレオンと私」が、7月2日(金)から全国で公開。武田、濱へのインタビュー後編では、演じた役柄、メガホンを取った頃安祐良監督の印象、男性として見たナポレオンについて、そして二人の“妄想”エピソードを聞いた。
ナポレオンでのアドリブ対応は難しい
――ナポレオンというキャラクターを演じてみた感想は?
濱:最初のころはゲームのキャラクターを意識して、人間らしさをあまり出さず、キャラクターとして異物感というものを出しつつ、春子の恋を応援しようと決めた中盤からは人間らしさを出して、温かさとかいろいろな表情を見せて、「見ている人たちにより魅力的に見てもらえるようにできたらいいね」って頃安監督と話していたので、そこはすごく意識しました。
春子が成長していく物語ですが、ナポも春子に影響を受けて、自分の中で変わっていくもの、人間味が出てくる部分も見どころなのかなって意識して演じました。
あと、僕のこの衣装が脱ぐのが大変で、全装備を解除しないとトイレに行けないんです。トイレが近いので、皆さんに気を使わせてしまったときもありました。
武田:濱さんが現場ではずっとナポだったので「ナポ」って呼んでいたんですけど、撮影ではたまにナポがアドリブで何かするときがあったんです。それを見た監督が「ナポ、駄目だよ。ふざけないで」って。それが面白かったんですよね(笑)。濱さんは真剣にやっているんですけどね。だから、大変だっただろうなって思いました。
私がアドリブでナポに質問すると(濱さんは)ナポで返さないといけないんです。言葉選びが重要なので、それがちょっとでも今どきっぽくなったり、ちょっとでもかわいらしくなってしまうと、監督が「ちょっと違うな~」って。
濱:そうなんですよね、難しかった。
――他に頃安監督の演出で印象的だったことは?
武田:春子に関しては、恋だったり仕事だったり悩んでいることはあるんですけど、「決して悲しいとか、残念なふうに見えないように演じてほしい」と最初に言われました。何もせずに悩んでいるではなくて、頑張ってはいるんだけど空回りしてしまうとか、その先に行き切れないとか、そういう「等身大の女の子でいてほしい」「決して暗くなり過ぎず、でも明るくもなり過ぎないでほしい」と。
濱:ナポに関しては、本読みの段階で方向性とか“ここをこうしてくれ”みたいな演出はあったので、現場で大きく変わるということはなかったです。
橋で春子が走ってくるシーンがあるんですが、そこの段取りで頃安さんが(春子の動きを見せるために)走ってきたんです。それがめっちゃかわいかった思い出があります。パーマの髪の毛をふわふわさせながら。それが印象的でした。
武田:かわいいですよね(笑)。ナポが春子の頭をポンポンするシーンでも、(監督と濱さんが)二人でどうやってポンポンするか話しているのを見て、ちょっと面白かったです(笑)。
濱:ポンポンは監督が「作品の中でも大事な部分だから」ということで、みんなでこだわってやりました。
7月2日(金)から池袋HUMAXシネマズほか全国公開
出演:武田梨奈、濱正悟、綾乃彩、岡林佑香、永吉明日香、白鳥紗良、米村真理、金子祐史、笈川健太、村田唯、輝海、荒井レイラ、染谷俊之
監督:頃安祐良
脚本:鈴木規子
主題歌:「realizer」浦島坂田船
配給:ENBUゼミナール
公式サイト:https://napowata.com/
(C)CYBIRD
■インタビュークレジット
武田梨奈(ヘアメーク:寺下舞、スタイリスト:トリイクニコ)
濱正悟(ヘアメーク:佐々木麻里子、スタイリスト:徳永貴士)
エスピーオー
秀麗出版
発売日: 2019/09/13