――ピーターのようにハチャメチャにするのは、千葉さん自身は苦手ですか？
得意な方ではないですね。ピーターは違いますが、個人的にハチャメチャな人は、「自分はこういう人間だから」と言って、自分では肩で風を切って軽快に歩いてるつもりでも実はいろんな人にぶつかって傷つけてたりする人もいません？ 自分をしっかり持つことはすごくいいことだけど、それは協調性のもとに成り立つものだと思っています。
ピーターは家族だけではなく、湖水地方の仲間たちを引っ張っているようで、実はみんなに支えられていますし、みんなそれぞれに役割があって、誰がメインとかじゃない。ベンジャミンたちがいてくれなきゃ困るし、みんなそれぞれ役割や魅力があります。ピーターが起こすハチャメチャも、対相手との許される関係性があるからこそ大丈夫なのかもしれないですよね。
――2020年から2021年にかけて、コロナにより大切な人との関係性も変化してきたと思います。千葉さんは大事な人たちとの関係性で変化した部分や新たな気付いたことはありますか？
基本的に、関わる人との密度は濃くなった感じはしますし、僕は寂しがり屋だなとは思いました。コロナ以前、電話はあまりしなかったですけど、するようになって。言葉で言わなくても分かってもらえるみたいな考えは少なくなってきていて、思ったことはちゃんと言葉にするようにしています。もともとツンデレな部分があり、今までそんなに突っ込んだ話はしていなかったですけど、「困った時は助け合おうね」というような前の自分だったらこっ恥ずかしいことも割と言うようにはなりましたね(笑)。
――では、最後に作品の見どころ含めてメッセージをお願いします。
僕はこの作品を見た後にすごく充実感があり、「頑張ろう」とすごく前向きな気持ちになれて。気合を入れて見ないと、もっていかれる映画もあるじゃないですか？ そういう作品も魅力があるけど、この作品は「見てみようかな」と思って見ると、バックがでかくて、損はしない映画だと思うんです。僕は自分の作品を見るのは得意じゃないのですが、見ていたら「面白い！」といつのまにか気持ちが上がっていて(笑)。不思議な魅力があると思います。
ピーターはじめ動物たちの表情も豊かでかわいらしくて癒やされますし、シニカルなジョークもありますが、根本は優しい作品です。前作をご覧になった方はさらに楽しんでいただけると思いますし、今作から見ていただいても大丈夫。幅広い世代の方に楽しんでいただける映画になっていますので、ぜひご覧ください。
◆取材・文＝高山美穂
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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原題：Peter Rabbit 2: The Runaway
監督：ウィル・グラック(「ピーターラビット」「ANNIE／アニー」)
声の出演：ジェームズ・コーデン(「オーシャンズ8」CBSトーク番組「レイト×2ショー with ジェームズ・コーデン」司会)／マーゴット・ロビー(「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」)／エリザベス・デビッキ(「TENET テネット」)
出演：ドーナル・グリーソン(「スター・ウォーズ／スカイウォーカーの夜明け」「アバウト・タイム ～愛おしい時間について～」)／ローズ・バーン(「ANNIE／アニー」)
日本語吹替版：千葉雄大(ピーター)、哀川翔(バーナバス)、浅沼晋太郎(マグレガー)、安元洋貴(ナイジェル)、鈴木達央(まちねずみジョニー)、森久保祥太郎(こねこのトム)、木村昴(大道芸リス)、千葉繁(ＪＷルースター2世)
公式HP：https://www.peterrabbit-movie.jp/
