荒川静香&櫻井翔コメント
――キャスター就任が決まったお気持ちを聞かせください。
荒川:冬季五輪のキャスター就任が4回目ということで、選手の世代も交代して、かなり顔ぶれも変わる中、4大会頑張り続けているアスリートもいます。五輪は、選手の数だけバックグラウンドもあり、競技ごとの特色も異なります。特に冬の五輪は、“非日常空間”での競技が多いこともあり、見どころがたくさんありますので、今回はどんな五輪になるのか楽しみにしております。
櫻井:冬季五輪は“非日常空間”。ものすごく納得感がありますね。2008年、夏季の北京五輪で初めてキャスターのお話を頂いて以降、取材を重ね、選手たちにとって大切な大会であるということを痛感するたび、夏と冬、2年ごとの楽しみにもなっています。五輪は、たくさんのスタッフが携わっていますので、その思いも感じながら取材に行き、選手を応援し、熱い思いを伝える大会が2年ごとにあるのは、個人的にもうれしく思っています。
――これまでの冬季五輪で印象に残っていることはありますか?
櫻井:山での競技は、風を感じることができるので、応援する人たちも記者たちも寒い中震えながら…でも選手を見ると熱くなってきて、気温とは別に感じる熱さがあったのが印象的です。
荒川:どれも選べないくらい印象的で、予選の段階でも印象に残るシーンはたくさんあります。直近では、平昌五輪の男子フィギュアスケート。史上初の日本の選手2名が表彰台に乗って、メダルを首にかけたシーンを見て、こんなにも競技力が上がり、日本の選手が胸を張って表彰台に立てる競技になったのだとうれしくなりました。
――期待している選手はいますか?
荒川:フィギュアスケート男子シングルは、3選手出場できる予定ですが、3選手ともメダルを獲得できる力があるので、全力を出しきれたら必ず結果は良い方向に行くと思っています。そして、新たな歴史を作ると思います。新種目のスキージャンプ混合団体も楽しみですね。
櫻井:スピードスケートの高木美帆選手です。僕の想像ですが、個人1500mへの思いは強いと思います。取材した時に、高木選手が行っているトレーニングを体験してみて、改めてすごさを感じました。そんな努力の先に待つものをお伝えできたらと思います。
高梨沙羅選手や鬼塚雅選手も、フォルダを見たら4年前の写真が出てきまして…もはや親戚のおじさん気分ですね。競技へのアプローチについて、アスリートの皆さんから学ぶことも多いですし、取材をさせていただいている選手は、より注目してしまいます。
スノーボードの戸塚優斗選手のような若い選手の成長も楽しみです。
――お二人はキャスターで4回目のコンビとなりますが、お互い頼りにしていることはありますか?
荒川:櫻井さんは、競技を伝える上でどの競技も深く、いろいろな視点で見ていらっしゃるので勉強になります。やはり語彙力があるので、言葉の表現方法にはいつも感心しています。
櫻井:自分には到底理解が及ばない、競技者として経験してきた言葉というのを本当に頼りにしています。荒川さんは、フィギュアスケートではない競技も、ご自身の経験を基に見ている方が共感できるような表現をしてくださいます。競技者としてすごいのはもちろんですが、魅力や理解度を見ている方にも分かりやすく伝える力が本当にすごいなと思っています。
――北京五輪に向けての意気込みをお願いします。
荒川:今回もキャスターに就任させていただくにあたり、アスリートたちのバックグラウンドや頑張りを、余すところなくお伝えできればと思っています。五輪にはたくさんのドラマがありますので、皆さまにも感動をお届けできるよう尽力致します。そして、また応援をよろしくお願い致します。
櫻井:東京五輪で多くの方が感じたと思うのですが、時差のない五輪はものすごく一緒に体感できる大会だと思っています。北京五輪は、ほぼ時差のない大会ですので、リアルタイムで皆さんに応援と観戦をしていただきたいなと思います。そして、スポーツの熱さを荒川さんと一緒にお伝えできたらと思っています。