立ち会いは言葉のない会話「相手の人となりが分かる」
――アクションではどのようなアイデアを出したのですか?
早乙女:駆はとにかく相手の心や闇を見て、それを受け止める人なので、一番大事にしていたのは、常に“受けて、見る”ということです。そこは監督とも話をして大事にしていました。戦いながら、ものすごく見る。“穢刃”を持っている相手は、闇にとらわれているだけの人もいるし、快楽殺人者もいるし。キャラクターによって戦い方もシチュエーションも違うので、相手によって攻撃の仕方を変えたり、そういうところのニュアンスは大事にしていましたね。“倒す”ことが目的ではないというか。
――駆は“穢刃”を封印する鞘だけで相手と戦います。そのアクションについてはいかがですか?
早乙女:いつもは斬る方なので、そういう意味では真逆ですね。舞台の「何十人斬るんだろう」という大立ち回りとは全然違います(笑)。この作品に限らず、立ち会うと相手の人となりが分かるんですよ。今回はさまざまな人たちが来てくれて、真摯に向かってきてくれました。アクション中は言葉はないですが、その会話は楽しかったです。
――最後に、作品の見どころを教えてください。
早乙女:手塚(とおる)さんの役が好きなんです。巳前さんもっと見たいなぁ。一番闇を持ってるんじゃないかってくらい気持ち悪かった(笑)。あの気持ち悪さはかっこ良かったですね。めちゃくちゃいい人なんですけど、つかめなくて(笑)。
駆としての見どころは…駆というより、駆と相棒である翔(遠藤雄弥)の物語なんですよね。回を重ねるごとに、2人のドラマが見えてくる。そんなに会話をしているわけではないのですが、言葉がないところで感じるものがあり、“ニコイチ”な感じがします。特に翔は表面的なものと内面的なものにギャップのある人ですし。2人は複雑だけど、すごく純粋につながっている。お互いがあっての個人なんだなということは、ものすごく感じました。それが後半に見えてくるので、面白いんじゃないかなと思います。
テレビ朝日:2022年1月15日スタート 毎週土曜深夜2:30-
ABCテレビ:2022年1月16日スタート 毎週日曜夜11:25-
※ABCテレビでの放送後、TVer・GYAO!で見逃し配信を実施
出演=早乙女太一、遠藤雄弥、中村ゆりか、深川麻衣、手塚とおる、橋本じゅんほか
脚本=中島かずき(劇団☆新感線)
監督=藤井道人、曽根隼人、小山巧、桑島憲司
チーフプロデューサー=山崎宏太
プロデューサー=南雄大、山田久人