Awich、新時代の幕開けを感じさせる圧巻の日本武道館ワンマンライブを開催<ライブレポート>
沖縄の同志達との共演「あの島で教えられた精神が今の私を作っている」
武道館2階席からつるされた沖縄の旗を指差し、「あの島で教えられた精神が今の私を作ってます」と話し、同じ沖縄出身のOZworldとCHICO CARLITOを呼び込み、沖縄のカルチャーの象徴でもある首里城が3年前に火災で焼失したことについて書いた「琉~Ryu~」。AwichのリクエストによってOZworldがスペシャルゲストの唾奇を招き、2人でOZworldの楽曲「NINOKUNI」を披露するサプライズもあった。
白いベアトップオールインワンの衣装に着替えたAwich。アメリカで最愛のパートナーを亡くし、彼の遺志に則り、愛娘と一緒に遺灰を海と空にまいた時のことを歌った「Ashes」へ。ビジョンには海辺で亡き家族について話す幼き日の愛娘とAwichの映像が流れる。その映像を見つめるAwich。「いつもそばにいてくれて笑顔と勇気をくれたとても強い人がいます」と言い、愛娘のYomi Jahを迎えた「Jah Love」を披露。親子3人の絆が母と娘によって歌われる。特に「どん底からここまで You held me up」というフレーズは、武道館において格別の響きを伴って鳴っていた。
「私のことずっと見てきた人たちはもう分かるよね? 辞めなければいつでもリベンジできます」といって、「Revenge」へ。“最大の復讐は許すこと”。巨大な喪失に何年も苦悩し続けてきたAwichが出した答えとオーディエンスが揺らすスマホライトの光が、多くの傷を救済に導くかのように武道館を照らした。