堀井新太主演ドラマ「3人のパパ」(TBSほか)が放送中。本作は今を生きる“ゆとり・さとり世代”と呼ばれる男たちが、過去の無責任な行動が原因で赤ちゃんを育てることになり、困難にぶつかりながらも目の前の命と向き合い、共に成長する姿を描くハートフルコメディーだ。
ドラマの魅力に迫る短期連載企画“3パパだより”の5回目では、ひょんなことから赤ちゃんを育てることになった堀井、山田裕貴、三津谷亮が演じる男性陣3人のキャラクターに迫る。
また、主人公を演じる堀井らと同世代の松本友香プロデューサーにそれぞれのキャラの役どころやキャスティング理由を解説してもらった。
平林拓人:堀井新太
明るく能天気な主人公。元野球少年で、アウトドア用品会社で営業マンとして勤務している。生きることに不器用なところもあるが、純粋で真っすぐな性格。
これまで、母子家庭で育ち“父親”という自身にとって未知の存在に自分がなることについて不安を抱いていたが、晴大を育てていく中で、命と向き合い“父親”としても成長していく。
松本P解説:拓人は、仕事においてもすごい欲があるでもなく、だからといって冷め切っているわけではなく、人間らしいけどそれをうまく表現できない、上司とのコミュニケーション能力に欠けていたりする世の中のゆとり・さとり世代のイメージの平均的な面を表現できればなと思って人物を描きました。
堀井さん、山田さんは脚本を作り上げていく上で当て書きとまではいかないですけど、それぞれこういうキャラを演じていただきたいなというのを当てはめて書いたこともあり、イメージそのままだと思います。
堀井さんは朝ドラとか「下町ロケット」でしっかりした好青年というのは見てきたので、とりあえず今回は若い世代にもっと格好いい、かわいい、もっといろいろな役をやってほしいなと思ってもらえるような役を演じていただきたいなと思いました。
赤ちゃんと接する上でみんなが救いたいなって思えるような感情移入できるような、親近感のある役にできればなと。
羽野恭平:山田裕貴
大手商社に勤めるエリートで、3人のリーダー的存在。意識高い系かつ、潔癖症でもあり、突然現れた赤ちゃんと、自分が思い描いている人生プランとの間で葛藤してきたが、面倒を見ていく内に愛情が湧く。1年たった今も、自分の子かもしれない晴大の存在が婚約者のるい(相楽樹)にバレないように、必死で隠している。
松本P解説:恭平は欲とか向上心はあるんですけど、命に対しての責任を考えずに男女関係を持っていたり、性や男女交際においての考え方が欠けていたり、そういうゆとり・さとり世代の一面を表現した役です。
山田さんはエリートなのにだらしがないとか、唯一ちゃんと彼女がいるなど、これまで出演されてきた作品のキャラとのギャップが見えて面白いかなと思ってお願いしました。いつも恋敵というか片思いの役が多かったのに、今回はしっかり彼女がいる役で、不思議な気持ちとご本人も仰ってました(笑)。
岡山朔:三津谷亮
アパレルブランドでデザイナーとして働く、クールでマイペースな中性的存在。センスが良く、服装もオシャレで何事も器用にこなす。女性にモテるが、今まで一度も本気の恋愛をしたことがなく、子供も苦手で、突然現れた晴大にも無関心だった。
過去に受けた父親からの仕打ちに、晴大にも同じことをしてしまうんじゃないかと恐れていたが、火事の一件でとっさに晴大を抱き上げたことによって晴大との接し方が変わり、今では拓人、恭平同様にかわいがるようになる。
松本P解説:朔はゆとり世代が生み出したモンスターです(笑)。ゆとり・さとり世代といわれているからこそ生まれたキャラクター。“ゆとり・さとり”ってよく大きくくくられるんですけど、その中で細かいキャラ分析のようなものを3人でできたらなと思って、朔はある一部の人間にしか心を開かなかったり、社会に適応しないことを良しとしているところなどを表現しています。
三津谷さんは舞台の感じだと“三津谷亮全開!”みたいな感じのイメージで(笑)、だからその人が役に没頭して演じるということには興味がありました。ドラマは生じゃないので、演者さん本人の生っぽいの部分が出てしまう舞台よりはその役を演じるということに重きを置いていると思うので、その振り幅が楽しみでした。