これまで、我那覇が絡む詐欺まがい事件だけでも本土返還時の投資話と“紅茶豆腐”、そして今回のビタミン剤と、3回も巻き込まれている。そのほか、引き起こしたトラブルは数知れず。給料前借りは当たり前、和彦の母・重子(鈴木保奈美)の大切にしているオルゴールを壊すといった迷惑行為も日常茶飯事。筋金入りのお騒がせキャラだ。
どんなに痛い目に遭っても、懲りずにビッグビジネスでの一攫千金を夢見てきた賢秀。それだけに、今まで賢秀の口から出てきたことのなかった“真面目に、地道に、コツコツ”といった言葉は新鮮。涙ながら頭を地面にこすりつける姿、清恵を真っすぐ見つめ「心を入れ替えた」と語る姿など、すがすがしいほどにひたむきな態度からも誠実さがにじみ、彼の改心を期待してしまいたくなる。それは演じる竜星涼の人柄によるものだろう。
生まれ変わった?ニーニーに応援の声も
養豚場では賢秀に「ここで一生、一緒に働かせてください!」と言い寄られた清恵が“ちむどんどん”(胸がドキドキ)する場面も。言った賢秀自身の真意は不明だが、少なくとも清恵のほうはまんざらでもない様子だ。視聴者からも「今度こそ地道に働いてよ!ニーニー」「ニーニーやっと生まれ変わってくれた?」といった期待の声や「清恵ちゃんを幸せにしてあげて!」「清恵ちゃんとニーニー、お似合いだと思う」といった声が上がりつつあり、「#ニーニーを見守る会」のタグも生まれるなど、賢秀の更生に期待する声も上がり始めている。
だが一方で、和彦たちに土下座した際には「何年かかっても、暢子の200万、必ず…必ず“倍にして返す”から!」とおなじみの決めゼリフも口にしており、一抹の不安もよぎる。
結局200万円は沖縄の博夫(山田裕貴)・良子(川口春奈)夫婦が肩代わりし、暢子は予定通り店を開けることに。その矢先の妊娠発覚で、事態は新たな局面を迎えている。そんな中、小さくない代償を払うことになったねずみ講事件を契機に賢秀は“真面目に、地道に、コツコツ”人生を立て直していくことができるのか…賢秀の今後を見守りたい。(文=ザテレビジョンドラマ部)