「歴史探偵」は“攻めの歴史番組”だと思っています
――歴史の知識がない人でも楽しく見られる番組だと思いますが、今回の特集において力を入れた部分や、視聴者に楽しんでほしい部分はありますか?
歴史に詳しくない人でも楽しく見ていただくためにどうすればいいか、というのは常に考えながら番組を作っています。「歴史探偵」の一番の魅力は、探偵が現地に足を運んで調査をする点だと思っています。探偵が現場に行くことで、リアリティーを出して、今の時代に落とし込んでいる、というのを感じてもらえたらとてもうれしいです。
――「歴史探偵」ならではのこだわりを教えてください。
「歴史探偵」は“攻めの歴史番組”だと考えています。NHKは何十年も歴史番組を作っているので、家康や秀吉は100回以上取り上げられているのではないか、と。その中で、どうやって新しいものを見つけていくのか、というところが大切な部分だと感じています。
――小牧長久手の戦いで徳川四天王が活躍しますが、河井さんから見て四天王が活躍できた理由はどのように考えていますか?
徳川四天王に詳しい訳ではないですが、キャラクターを見るとそれぞれ役割分担が明確にできていたのではないか、と思います。それぞれがバランスを取りながら機能していたのかなと。
(松本さんは)家康についてとても詳しいなと感じました
――今回ゲストで出演する松本潤さんや板垣李光人さんについてお聞かせください。
松本さんと収録前に何度か打ち合わせをさせていただいた時に、家康についてとても詳しいなと感じました。収録の際、「家康がどんな本を読んでいたか?」という話題になり、吾妻鏡は有名ですが、唐の時代の皇帝が書いた歴史書である「貞観政要」という書名が出てきて、これは歴史番組のディレクターでも知らない人がいるようなことなので驚きました。松本さんは日本で最も徳川家康という人物に真摯に向き合っている一人だと感じました。
板垣さんは、収録の時でも殿(松本)を支える一番若手の家臣という感じが出ていて、その光景を見て「大河ドラマもこういう雰囲気で撮影しているのかな」と感じることができて楽しかったです。
――大河ドラマ「どうする家康」の魅力を教えてください。
脚本の妙だと思いますが、家康は史料も残っていて分かっていることが多いけれど、それでも明らかになっていない空白の期間は存在していて、そこをうまく埋めていく演出が面白いなと思います。あと、最新の知見をドラマの中に取り入れていて、こういうふうに描くのか、というのを感じながら見ています。