グラビアアイドルとファンが直接交流する機会であり、写真の技術を磨いたり、撮った写真をSNSなどで拡散して“推し”を広めたり、グラドル側も自分の魅力をアピールするチャンスになる夏の風物詩「プール撮影会」。毎年プール営業前後の4月~6月、9月、10月に埼玉や千葉の県営公園プールにて民間の運営会社主催で行われてきたが、2023年6月初旬、埼玉県の県営水上公園で開催予定だった撮影会が、埼玉県公園緑地協会からの中止要請によって相次いで中止に。その理由もいろいろ矛盾点が多く、現役グラビアアイドルやファン、各主催者、県知事、マスコミ各社の他、普段撮影会とは無縁の層からもSNSで賛否両論さまざまな反響を呼び、大きな騒動に発展した。結果的に2023年9月、10月に埼玉県内で行われるプール撮影会については過激なポーズ・水着の具体的な「NG例」を示した上で、開催が許可された。
そしていよいよ9月のプール撮影会シーズンがやってきたということで、WEBザテレビジョンではフレッシュ撮影会を運営する、株式会社エーテルの“日本で1番水着美女と仕事をする男”こと植田章太郎氏を直撃。一連の騒動について当事者の立場から振り返ってもらいつつ、9月16日(土)~18日(月)のプール撮影会「フレッシュフェス2023」(川越水上公園)など、9月以降もさまざまなイベントを開催予定のフレッシュ撮影会のセールスポイントなどを語ってもらった。
突然の中止要請…そして撤回
――今年6月、フレッシュさんに限らずプール撮影会が思いがけないことで話題になりました。あらためて“騒動”に関してどう感じていますか?
あの時は違反のあった団体、なかった団体を含めて一斉に中止要請をされたんです。「性の商品化」だとやり玉に挙げられたわけですけど、そういうふうにプール撮影会をよくないものとして扱われたというところは遺憾に思っています。
後に「違反していない団体もいるのに一律で中止にするのはおかしいんじゃないか」という世論が大きくなり、埼玉県知事からも「中止要請を撤回しました」とX(旧Twitter)の投稿もありましたが、それは「違反していないのに中止要請をされた」ということで声を上げた団体がいたからこそ、そういう世論が広まったわけじゃないですか。
――確かに、そういう流れでした。
あの時は、6団体が中止要請をされたのに「違反してないよ」と言ったのはフレッシュ撮影会だけだった。ということは、他の団体は違反していた可能性があるし、そういう声を上げることにビビっていたところもある。なので、あのスピード感で中止要請が撤回されて、プール撮影会がまたできることになったということは、フレッシュ撮影会の普段やっていることが周りに認められたからなのかなと。それはうれしいことですし、引き続きちゃんとした運営をしていきたいです。
――SNSでファンの方やモデルさんたちが声を上げて、あっという間にワイドショーなどでも取り上げられました。あんなに大きな騒動になると思っていましたか?
思っていなかったですし、やはり反響が大きかったですよね。撮影会というものに参加したことがある人って年間でも1万人いるかどうかだと思うので、それぐらいの規模の業界であれだけワイドショーに取り上げられるというのもなかなか珍しい。よっぽど、世間的には共産党の「性の商品化」発言が気に食わなかったのかなと思います(笑)。
――きっかけはともかく、プール撮影会は以前よりも注目度が高くなったと思いますが、今後の運営に関して考えていることはありますか?
安心・安全な運営というのはそうなんですけど、あの騒動をきっかけに改めてルールが見直されることになりました。専門家を入れると言ってはいるんですが、実際に撮影会イベントの専門家ではない方がルール作りの専門家として入るので、イベントとして楽しい部分やエンタメ性のある部分も厳しくしようと思えばいくらでもできちゃうじゃないですか。
そこが侵されてしまわないように…というわけではないですけど、こちらからもこういうルールはさすがに行き過ぎだとか、こういうことをやらせてほしいという意見を言い続けて会場側との妥協点を見つけていきたいです。
――暫定的な措置として9月、10月はNGポーズ・水着を避ける条件で開催が決定。来年以降はあらためて専門家とルール作りを協議するとのことですが、専門家として誰が入るのかによって変わってきますよね。
そうなんです。厳しくしようと思えばすぐできてしまうので、主催者側の意見も聞いていただけるように訴えは続けていきたいなと。それこそ幾度となくヒアリングや検討会に参加させてほしいと言ってはいるんですけどね。
フレッシュ撮影会は「10年以上続けているスタッフも多い」
――撮影会は古今東西いくつもの団体が運営していますが、他とは違うフレッシュ撮影会のセールスポイントを教えてください。
フレッシュ撮影会は創業で言うと17年目に入るので、かなり古くからやっている撮影会イベント。10年以上続けているスタッフも多いです。それに他の撮影会イベントさんは土日だけとか、年に数回だけ大きいイベントをやっているんですけど、フレッシュ撮影会は毎日年中無休でイベントをやっていて。大きいイベントも1カ月に数回、多い時だと20回以上。
600人ぐらい集客するイベントをやる機会も多いので撮影会に慣れているスタッフが常時60人ぐらいいます。かなりタフな仕事なので知識とスキルのあるスタッフがどこよりもいて、みんなが前向きに働いてくれているところが強みだと思います。
――モデルさんに取材するたびに「フレッシュさんはレンタル水着の種類が豊富」という声を聞きますね。
毎回、衣装棚(ワイドチェスト)を持ち込むというのは、なかなかないことかなと(笑)。水着も靴も種類は多いと思っています。リクエストがあれば、スマホの充電やコンセントも含めしっかり対応していますよ。
――余計な心配をしなくてもいいから、皆さん安心して撮影会に臨めますよね。
他のイベントに出たモデルさんから「充電器の貸し出しがなかったんです」という話を聞いたことがあって。本当はそれが普通なのかもしれないんですけど、うちに慣れているとそういう不便さがあったりするみたいです。各出演者さんが1人1個使えるように回線も回すようにしたり、靴もそうですけど衣装のレンタルも多くて、運営面のブラッシュアップはずっと続けています。それと、多くのスタッフを抱えられるイベント量というのもセールスポイントかなと思っています。
――社内の風通しも良さそうですよね。
例えば新人だから何か意見があっても思っていることを言えないというようなことはなく、社内の風通しと現場の空気はいいと思います。開会式が10時45分から始まるイベントの時は遠方でもみんな朝7時頃から働いているんですけど、誰も愚痴を言わない(笑)。スタッフには恵まれているなと感じています。本当にありがたいです。
◆取材・文=ザテレビジョングラビア部