八重の薬指から指輪を抜き「八重はちゃんと南に行きな」
大切な人にウソをつかせて苦しめてしまった。それに気付いた匠は八重に「すっげえ楽しかった。八重が来てからずっと。つーか、ガキの頃からずーっと。八重がいるだけで『何だこれ?』ってくらい楽しくて、キモいだろってくらいうれしくて」と本音を明かした。
しかし、八重をお姫様にしてあげられるのは自分ではなく健斗だと思っている匠は「八重に一生ウソを背負わせるところだった。一番巻き込んじゃいけない人を巻き込んだ。『幸せの王子』が嫌いだと言って、同じことしてた。ツバメにしちゃうところだった、八重のこと」と謝り、八重の左手の薬指から指輪を抜いて、「八重はちゃんと南に行きな」という言葉をかけた。
レミと進藤に八重との結婚はウソだったと打ち明ける
レミと進藤に結婚はウソだったことを打ち明けると、進藤は「いいよ」と許し、「でも本物だと思ってた。匠と八重ちゃんの関係は」と少し残念そうな表情を浮かべた。レミは「私は無理!ウソを一生背負わせちゃうっていうやつ。信じられない。そんな理由を八重が受け入れるなんて」と、八重はまだ本心を明かしてないと思い、イラ立ちを隠せない様子。進藤も「とっくに知ってたと思うけどね。一生ウソを背負う覚悟」とレミの考えに同意した。
匠は、二木谷社長(鶴見辰吾)にも本当のことを伝えた。二木谷社長は「不要な負荷をかけてしまったよね」と、自分のせいでそうなってしまったことを謝りつつも、「騙されたと知った以上、取引の継続はできない」とビジネスにおける関係性を解消されてしまう。
進藤がブルーローズの花言葉を話し、八重の背中を押す
匠の家を出てから1週間後、レミから電話があり、匠が1週間仕事をしていないことを知る。レミ、進藤と一緒に匠の家に入り込む八重は、匠の大切なものが入っている箱を見つけた。そこには2人がはずした指輪、八重が小さい頃に描いたお姫様の絵が入っていた。
ちょうどアメリカからの荷物が届き、進藤がそれを開けるとそこには純白のウエディングドレスが入っていた。自分が描いたお姫様の絵とそれが重なった八重の目からは涙が...。
レミと進藤に「私が無神経に喜んでいた時、泣いている人がいたのかも」と本心を打ち明けた八重。進藤は「ないって。誰も傷つけない幸せって。傷つけてるからね、俺のことも、レミちゃんのことも。でも、それでいいんだよ。受け止めるしかないじゃん。自分の傷も、人の傷も。それでも笑えるのが幸せってやつなんじゃないの」と伝え、レミは「バカにしないで!あなたに犠牲になんてなってもらわなくても、私たちは自分で幸せになるの!」と強く言った。
そして進藤は「自然には咲いてなくて、咲いたら奇跡って言われてた。咲かせられなかったら“ウソつき”って呼ばれてたかもしれないけど、咲いたんだよ」と、咲いたことで花言葉が“不可能”から“奇跡”に変わったという“ブルーローズ”を例にあげて、「ウソつかれたんじゃなくて、夢を聞かせてくれたと思うから。ちゃんと花咲かせたら」という言葉で八重の背中を押した。
八重「バカにしないで!王子様のそばにいるって決めたの、私が」
踏切の向こう側にいる匠と会えた八重。「もう巻き込まれんなって、俺に。お姫様にしてやれなかったよ」という匠に、「バカにしないで!ツバメは巻き込まれたんじゃない。選んだんだよ、王子様のそばにいるって。決めたの、私が。いらないよ、何も。お姫様には自分でなる」と思いの丈をぶつけた。
そして、「私はたっくんと、笑ったり、イラついたりして一緒に暮らしたい。おかえりとか、ただいまとか、いただきますってご飯食べて、買い物に行って、選んだり、選んでもらったり。続けたい、どっちか死ぬまで」と、匠がプロポーズをした時に八重に言った言葉を、今度は八重が匠にぶつけた。
「私はたっくんと」と、大事なことを伝えようとしたが、電車が通り過ぎた後の踏切の向こう側に、匠の姿はなかった。
ようやく八重が本心を明かしたが、それは匠には届かなかった。ウソ婚解消とともに2人の関係性に終止符が打たれるのか。それともハッピーエンドを迎えるのか。9月26日(火)放送の最終回でどんな結末を迎えるのか注目したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部