倒理と氷雨、互いに見せた“優しさ”
倒理は「ミカゲ」と血で書いたメッセージを残しており、美影は「ああ、困るよ、倒理…」と言い残してその場を立ち去り、そのまま姿を消した。
穿地は美影がやったのだと思っていたが、実は現場の状況とある人物の言動からすべてを悟っていた美影。6年前の事件現場でトリックを詰めていき、言い当てた犯人は氷雨だった。
氷雨は、倒理が連続ボウガン魔の被害者に真実を伝えにいくのを邪魔されないよう、自分たちをアパートに呼び出したのだと分かっていた。そのため時間より早く一人でアパートを訪れ、倒理の性格として話し合いで止めようとしても無駄であることから、凶行に及んだ。
血のメッセージは倒理から美影への“依頼”。美影は倒理の代わりに連続ボウガン魔の被害者と犯人に真実を伝えにいったのだ。それがどうなったかは明らかにされなかったが、美影の表情と倒理の言葉からつらいものであったようだ。
氷雨は自分が犯罪者になっても倒理を犯罪者にしたくなかった。一方、倒理が真相を黙っていたのは氷雨を犯罪者にしたくなかったから。これが6年前の未解決事件の真相だ。
事件後、氷雨に誘われて探偵になった倒理。二人の間にはただの“友情”とひと言では言い表せないものが通い合っていた。そこには天川教授が語った「優しさ」があった。そして、倒理は美影にも信頼を寄せていたし、美影をいつか捕まえると警察をやめないことにした穿地は、美影が自分を警察につなぎとめるためにあえて会いに来たのではと考えた。4人の関係も不可思議だが、確かな絆があった。
SNSには「二人の歪んだ友情というか愛情というかにゾクゾクするラストでした」「倒理と氷雨 倒理と美影 友情胸熱~」「結局4人とも仲間が大好きなんだよ」「4人の関係激重すぎる」といった感想が並んだ。
ラスト、「俺は一人じゃ謎は解けない。つまり、探偵を続けるのも辞めるのも一緒だ」と氷雨に告げた倒理。するとそこに事務所のドアをノックする音が。依頼人として現れたのは、仲間由紀恵扮(ふん)する女性とその息子らしき少年。
これには「まさかの仲間さん!」「意味深な笑み なに?」「最後にでっかい謎置いてった これは続編不可避ですね」などの声が。
W探偵たちの友情と、ビッグサプライズゲストの登場に大いに沸き、一時トレンド1位に浮上する反響となりつつ、続編への期待と共に終わりを迎えた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部