台湾サスペンスの魅力は勧善懲悪で終わらない重厚なストーリー
今回紹介した5作品はどれもサスペンスであるため、"事件"がストーリーの核となっている。だが、事件が起き、ハラハラドキドキしたものの主人公の活躍でスッキリ解決してめでたしめでたしというような、ある種爽快な筋立てにはなっていない。
どの作品も、加害者、被害者、それぞれの家族や関係者などの事情や心情をしっかり描きこんでいるからだ。事件が解決して犯人が捕まっても、亡くなった命は帰ってこない。めでたしめでたしでは終われないのだ。
謎解きや犯人をどう追い詰めていくのかというのも、サスペンスの面白さではある。しかし、台湾サスペンスはそこにとどまらず、事件のその後や事件が投げかけた波紋の大きさを描いたものや、関係者の事情・心情に寄り添ったもの、マスコミや好き放題に発せられる世間の声に批判的なまなざしを向けるものなど、社会派のドラマが多い。登場人物たちに共感したり、同情したりしながら、ときに「フェイクニュースに踊らされていないか」などと自分の姿勢を顧みる機会になったりもするストーリーの分厚さが台湾サスペンスの魅力となっている。
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アリッサ・チア (出演), ウェン・シェンハオ (出演), ウー・カンレン (出演), チェン・ユー (出演), ゾン・ペイツー (出演), リン・ジェーシー (出演)
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