史朗「絶対ケンジが好きなやつだ!今度作ります」
賢二が「俺、好き嫌いないから献立では苦労させてないつもりだったんですけど」と言うと、苦労とかではないと否定する佳代子。
ある日のスーパーで佳代子が史朗にかぼちゃを半分個しようと誘うと、史朗が実はかぼちゃは得意じゃないと顔を曇らせるが、「でも、いいですよ、ケンジかぼちゃ好きだから」と言う。ちょっと高い食材を買うときも「まあ、でも、ケンジ好きだからな」と謎の言い訳をする史朗。佳代子が料理のレシピを伝授するときも「絶対ケンジが好きなやつだ!今度作ります」と史朗は破顔する。
「私、幸せもおすそ分けしてもらってるって感じかなぁ」と佳代子は言い、「へぇ~」と賢二は平静を装いながらも感極まった表情になるのだった。
賢二のことが大好きな史朗の気持ちが感じられ、それも史朗自身、無自覚のうちに自然とだだもれていることにじわじわと胸が熱くなる。賢二とともにこちらも感極まって、また今回も温かい涙が込み上げてきた。
◆構成・文=牧島史佳
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