澤田が決めた単行本のタイトルも変更に
初めての担当連載が単行本になる前に辞めてしまうことに驚くが、“M”を売り出したことを評価されての転職ということで、「お役に立てたのなら」と少しホッとした様子。
後任の編集者を連れてきていて紹介されるが、コーヒーを飲まず、タバコの煙を嫌い、喫茶店ではなくコワーキングスペースでの執筆を勧めるなど、編集者としてのタイプも澤田と違っているのが初対面でも伝わってきた。“M”が苦手そうなタイプだということも。
打ち合わせを進めると、それがハッキリと分かってきて、澤田が決めた単行本のタイトルも変えることになったりして“M”は居心地が悪そう。
編集とデザイナーとの打ち合わせの後、タバコを吸っていると、非常階段で寝泊まりしている頃の若かりし日の姿の大関が声を掛けてきた。屋上に移動して会話を弾ませる“M”。居心地の悪い打ち合わせから少し頭を切り替えることができたのではないだろうか。
すべて忘れてしまうから書いておいて良かった
連載を始めてから2年が経たないうちに、周りの人たちがどんどん変わっていったのに気づいた”M”。エッセーを読み返してみると、忘れてしまいそうな出来事ばかりが記されていた。
「すべて忘れてしまうから書いておいて良かった」と思う“M”。結局、単行本化されるエッセーのタイトルは「すべて忘れてしまうから」に決まった。
テニスを楽しむ“F"、韓国語を勉強するミト、TikTokerのマネージャーとして働く澤田、泉と仲良くカウンターでラーメンを食べるフクオ。それぞれの今が映され、エンディングを迎えた。
毎回、エンディング曲は違うアーティストが担当してきたが最終回はBar「灯台」のオーナー・カオルを演じたCharaによる「Junior Sweet」。
ゆるやかに流れる時間の中で、起きそうになかったことが突然起こり急激な変化があったとして、それに対してどう振る舞うのか、立ち回るのかを考えるのが重要だと気付かされる。独特な雰囲気の作品だが、共感できる場面も多く、ミステリー要素もあり、見始めるとハマってしまうタイプのドラマだった。繰り返し見てみると新たな発見がありそうだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/because-we-forget-everything
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