誠司=勇太、時生、桔梗に舞い降りた奇跡と愛の物語が完結
それぞれの使命を全うしたともいえる3人。それぞれ少しずつつながりがあったことが描かれてきたが、最後に全員で顔を合わせた。
記者の後輩である査子に連れられ、ディナー営業が終わったばかりの葵亭へとやって来た桔梗。桔梗と時生は5年前に出会っていたが、“ピュアラブ”のまま何事もなく過ごしていたことで、査子は気を利かせたのだ。
そして、誠司=勇太が向かった先も潜入捜査官になるときに待たせた恋人・梅雨美(桜井ユキ)がいる葵亭だ。
時生が不器用ながら桔梗をあらためて別の日に食事デートに誘っている中、店に到着した勇太は、「ふざけんな!ふざけんなって。別に待ってなんか…」と言う梅雨美を抱きしめ、「ごめん」とささやいた。
ベテランギャルソン・菊蔵(栗原英雄)いわく、「なぜだがみんなが吸い込まれるようにやって来る」葵亭。時生が働き、今回の事件で記憶を失った“誠司”が逃げ込み、5年前には恋人同士の勇太と梅雨美がクリスマスディナーを楽しんだ場所。そこに舞い降りた小さな奇跡は、その先も3人をつなげた。
年が明け、報道の道は退いた桔梗はクッキング番組を新たに担当するように。そこに時生をゲストに迎えて番組を進行していた。時生は“愛する人”の頼みで出演したようだ。そして、葵亭では警察官を辞めた勇太が“見習い”として働き始めていた。
現実時間よりひと足早くクリスマスの愛と奇跡を見せてくれた物語。3人の主人公たちの新たな人生の始まりを応援したくなる終幕だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部