「D-1グランプリ」で優勝して結婚を認めてもらうという“作戦”
お笑い賞レース「D-1グランプリ」に出場することを瞳に告げる一馬。1000組中8組しか決勝に進めない狭き門で、去年も一昨年も予選で敗退している。出場することを聞いた瞳は、これで父・雅彦を見返すチャンスと考え、「絶対通って。決勝に進んでテレビに出てよ。そして優勝して。そしたらお父さんも安心してくれる」と一馬にお願いをする。
瞳もネタ作りに協力したりして、「D-1グランプリ」に向けて一馬も動き始めた。
雅彦は「死ぬまでにやりたいことリスト」の2つ目「遊園地に行ってハシャギまくる」を実行。伊豆旅行と同じように、雅彦は瞳を誘って、一緒に遊園地に行くことにした。しかし、遊園地に着いてみると一馬と息子の龍之介の姿が。
渋々ながら雅彦は4人での遊園地を楽しんだ。瞳が龍之介とアトラクションに乗りに行っている間、雅彦と2人きりになった一馬は瞳とのなれそめを語り、そして「今度『D-1グランプリ』に出ます。もし優勝したら瞳さんとの結婚を許していただけますか」と強い口調で切り出した
「僕のお母さんは瞳ちゃんだよ。おじいちゃんは邪魔しないで」
予選を通過したら、準々決勝と準決勝はネット配信で見ることができる。それを見てほしいと一馬がお願いするが、雅彦は「俺は見ない」とかたくなに拒否。
遊園地からの帰り道で、雅彦は龍之介に「産んでくれたお母さんはどんな人なの?」と聞くと、2歳の時に亡くなったので知らないと答え、「僕のお母さんは瞳ちゃんだよ。おじいちゃんは邪魔しないで」と言われてしまう。
お笑い芸人としての一馬について聞いてみても、「芸人はいつ花開くかわからないでしょ? いつか時代とマッチするかもしれない。僕は信じてるよ。パパは絶対に売れる」という答えが返ってきて、「君は本当に子どもなのか」とびっくり。
一馬は予選を突破。遊園地で語った一馬の決意、それと帰り道での龍之介の言葉もあって、雅彦の気持ちにも少し変化があったのだろう。準々決勝の配信を雅彦はパソコンで見ることにした。
一つ目のネタはスベり気味だったが、2つ目、3つ目とネタが進むと会場に笑いが響き、雅彦が最初に見た時とは明らかに違うことが伝わってきた。
雅彦 「あいつ、優勝しますって言ったんだ」
結果は準々決勝で敗退。瞳は一馬に会い、「私が今一番考えたいのはお父さんのことなの」と話し、結婚のことは一旦待ってほしいと伝えた。瞳にとって苦渋の決断となった。
帰宅後、食事をしながら雅彦は瞳に「あいつ、残念だったな」と話しかけた。仕事を休んでネットで準々決勝を見ていたことを知らなかった瞳は驚いたが、「あいつ、優勝しますって言ったんだ。優勝して全力で瞳さんを幸せにしますって」と、一馬の決意を知らされ、さらにビックリ。
しかも、雅彦の話しっぷりから一馬を少なからず応援していることが伝わってきて、「まぁまぁ面白かったし」という言葉に瞳は感激。しかも雅彦は一馬に一票を投じたことも白状し、「あいつには言うなよ」と口止め。
これまで平行線をたどってきた父と娘だったが、ここで大きく歩み寄ることとなった。雅彦の気持ちの変化と瞳の笑顔に、SNSでは「めちゃくちゃ泣かされた」「感動した!」といった視聴者の声を目にすることができた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部