ゼロはクロッキー社の國見社長に会いに向かう
「帰って寝る」と言って部室を出ていったゼロが向かった先は、クロッキー社の國見(江口)のところ。会いに行った目的は、名誉毀損の訴えを取り下げてもらうことだった。
もちろん國見の答えは“ノー”。今の若者たちの危機感の無さを嘆き、「オリジナリティーの欠如、自信の無さが日本人としての矜持や気概を失わせてしまっている」とゼロに話し、日本を変えるための“荒療治”を行っているとも伝えた。そして、「国家転覆」が目的だと明かした。“冗談”とは言っていたが、そこには國見の本心があるように感じられた。
國見がゼロに言ったとおり、革命を起こす目的のゼロと日本を変えようとしている國見の目的は結構似ているのかもしれない。
依頼箱の解決依頼はワナだった
久高と球児は、依頼箱に入っていた「推しに殺される 助けて」と書かれた3年1組の真中凛(秋田汐梨)の悩みを解決することにした。本人に会って話を聞くと、貢いでいたホストの雅(上田竜也)がナンバーツーの怜王(中尾暢樹)にナンバーワンの座を奪われそうになり、売り掛け(ツケ)がたまって支払えない状況になった。パパ活をするように言われるが、断ったことで暴行を受けたと伝え、2人に腹部のアザを見せた。
2人は雅のところに行き、凛に暴行したことを強引に認めさせたが、その依頼自体が裏切り者=スパイによるワナだった。ミスターKが動画を更新し「マルスがまたしても罪を犯した」と言って、雅の顧客リストに依頼者の凛の名前がないことを明かした。
このことでマルスはさらに窮地に追い込まれることに。ゼロはマルスのメンバー全員に召集をかけたが、久高と球児は部室に現れなかった。
裏切り者は香恋で、國見の娘だった
久高と球児以外のメンバーは部室に集合。ゼロは「これから今回の、いやもっと前からの真実を話す」と言って、元々のマルスの活動のことを話し始めた。
仲間のエリ(大峰ユリホ)もミスターKに狙われて命を落とした。「ミスターKがマルスを標的にする理由がある。ヤツはクロッキー社のスパイだ」と断言し、ミスターKが香恋(吉川)であることを明かした。「あぁあ、バレちゃった。私がミスターK」とあっさりと認めた香恋。彼女は國見の娘だったのだ。
ゼロは國見の子供の名前のイニシャルが“K”であることを知り、桜明学園高等学校の生徒だということも突き止めた。しかし、名前が分からないため転校し、“K”のイニシャルの生徒を動画研究会に勧誘したという。
香恋は、マルスが自分の父親を悪者に仕立て上げたと思っていて、それでマルスを標的にしていた。今回のフェイク動画を作成したのも香恋だったが、彼女は彼女自身の“正義”のために行っていた。
球児が転落、目の前で新たな悲劇が
しかし、新たな悲劇が起こった。久高と球児がホストたちに暴行を受け、久高は逃げ出してゼロらに助けを求めに来たが、球児は捕まったまま。場所を突き止めて救出に向かうが、逃げようとした球児が雅と非常階段で揉み合い、転落してしまう。
「死ぬな! 生きろ!」と呼びかけながらのゼロの心臓マッサージもむなしく、球児は息を引き取った。マルスを炎上させたことを悪いと思ってないと言っていた香恋も、この悲劇を目の当たりにして激しく動揺。
衝撃の展開と予想もしていなかった悲劇で第一部の幕が下ろされた。悲しみと憎悪が増す中、次回から第二部“復讐篇”が始まる。
◆文=ザテレビジョンドラマ部