「紛れもなく一番やりたかった作品」宮藤官九郎が手掛ける「季節のない街」4月5日より地上波放送決定
宮藤官九郎コメント
昨年ディズニープラスさんで配信された「季節のない街」が地上波で放送されます。もともと30分の深夜ドラマを想定して作ったので、個人的には本来の形に近いのですが、改めて、この作品を世に出そうと考え、力を貸して下さったディズニーさん、テレビ東京さんの心意気に深く感謝します。
去年の今頃、極寒の茨城の廃校で2カ月半の撮影。黒澤明監督の「どですかでん」が大好きな僕にとって、寒い以外は至福の時でした。六ちゃんが、島さんが、ホームレス親子が、かつ子がそこにいる。仮設住宅で生活している。池松壮亮くん、仲野太賀くん、渡辺大知くんの“青年部”にまた会いたいと思っても、彼らはおろか、仮設住宅のセットすら存在しない。けど、映像にはしっかり残っている。大好きな「どですかでん」が二つになった感覚です。
今年は元日から能登半島地震があり、新たに仮設住宅が建設され始めています。改めて災害の恐ろしさに言葉を失うと同時に、この作品が今どのように受け止められるのか。
ただ、触れないことが思いやりでは決してないし、逆境においても人間は逞しく、強く、同時に弱く、時に涙し、時に笑い、だからこそ人生は面白いという、山本周五郎さんの原作が持つ普遍的なメッセージは、発表から60年がたった今こそ、現代人を勇気づけてくれると信じています。まずは気楽に30分、1話完結の人情喜劇をお楽しみください。
濱谷晃一チーフプロデューサー(テレビ東京 制作局 ドラマ室)コメント
宮藤さんから「季節のない街」を、災害で全てを失った人たちが暮らす仮設住宅でやりたい、という構想を聞いたとき、震災・疫病・紛争など、さまざまなことが起きる世の中で、とても意義のある現代的なテーマになると思いました。
と同時に、仮設住宅のオープンセットをテレ東ドラマで作れるのかな…と大きな不安に駆られました。しかし、ディズニーさんのお力添えのおかげで実現し、それが、自分が思い描いたよりもはるかに高いクオリティーで、素晴らしいキャストが集う作品になり、そして、テレビ東京からも皆さんにお届けできることがうれしくてなりません。
登場人物たちに起こったこと、起こることは、とても苦しく、登場人物たちも常識を逸脱したような人ばかりです。ただ、それを重く届けるのではなく、毒はそのままに、ゲラゲラ笑えて、感動の涙を誘う、これが宮藤さんならではの人間賛歌なんだと、最終回までを通して痛感します。なんとテレビ東京・無料です。これを機会に見てください!
ディズニープラスさんでは、全10話一気見できます!二度、三度見ると、この世界の魅力が伝わると思いますので、ぜひご覧ください!
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/a-town-without-seasons
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