「SHOGUN 将軍」は、1975年に発表されたジェームズ・クラベルの小説「将軍」が原作。日本の戦国時代を舞台に、徳川家康ら歴史上の人物からインスパイアされた登場人物たちの物語が展開する。
真田の思いに共鳴した日本映画界で時代劇経験豊富なスタッフが集結し、脚本はもちろん、衣装デザイン、美術の構想段階から徹底した時代考証を実施。撮影でも動きや所作、せりふの一言一句まで、本物の日本にこだわった。
第1話の始まりは、のちに按針と名乗るようになる英国人航海士ジョン・ブラックソーン(コズモ・ジャーヴィス)ら船の乗組員たちが日本の熱海沖に漂着し、捕らえられるところから。そして、場面代わって、主人公・吉井虎永(真田)の登場。鷹狩りをしている様子は家康を想起させ、時代劇好きもニヤリとする描写でありつつ、真田の醸し出す虎永の威厳がさすがだ。
その虎永と按針が出会う様子が描かれていくのだが、「お主」「~ではござらぬか」「~ゆえ」といった武士ならではの言い回しも、まったく違和感がない。また、虎永が招かれる大坂城の内部はスタジオ内に建設されたというが、絢爛豪華な襖絵など城の造りも見事。
衣装も真田がコスチュームデザイナーに「正しい生地を使ってくれ。日本の生地でなければならない」と依頼したという。そして舞台が戦国時代ということで鎧も必須だが、こちらは時代考証した上で革を選択し、それにより実現できた軽量さでアクションシーンをきれいに見せられることになった効果も。
細やかなところまで心配りされたことが、本編を見ればよく分かる。“本物の日本”にハリウッドの壮大さが融合した本作は、アメリカのレビューサイト、IMDbでは10点満点で9.2、Rotten Tomatoesでは99%の評価スコアを獲得(※いずれも3月6日現在)するほど、世界も魅了している。
この3作品を通して分かるのは、俳優たちの思いが作品をより良いものへと導いている。もちろん、演者としてだけでも力を発揮しているからこそ、第一線で活躍しているのだが、その経験も生かして制作側に加わる力強さがある。いつも以上に彼らが内から湧き出るものをプラスした作品は大いに興味も引くことだろう。
2月末には、新たにNetflixで佐藤が主演と共同エグゼクティブプロデューサーを務めるドラマ「グラスハート」が2025年に全世界配信されると発表があった。佐藤は「韓国ドラマが世界中でヒットするようになり、日本の実写作品も同じように世界中に愛されるものになってほしいと思うようになりました。それはぼくにとって初めてできた目標であり夢のようなものでした」と思いを語っている。
エンタメファンにとってうれしいこの俳優×プロデューサーの潮流が、まだまだ続いていくことが楽しみだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/shogun/
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