「好きだからこそ関わっちゃいけないんじゃないかと思っていた」
――収録を終えてみて、どういった部分で鈴木さんのオリジナリティを出せたなと感じていますか?
本来、ナレーションというのは淡々と説明をするものだと思うのですが、自分の場合は「ここからがすごいんです!」とか「実は○○なんです!」といったように、どうしても熱が入ってしまうんです。
でも、熱量の出し方があると思っているので、うまく抑えつつですけれども、自分の情熱を乗っけていけたらなと思いながら収録しています。
――番組内に鈴木さんによるプレゼンが盛り込まれているのですね。
忍び込ませているつもりです。熱くなろうと思えばどこまでも熱くなれますし、予告編でもすごく高いテンションで「次週はネパール!!」みたいにもできるのですが、あくまで『世界遺産』ですので(笑)。
あと、一番気を付けているのは、とにかく笑顔でいること。声だけですが、“世界遺産って楽しいですよ”ということをお伝えしたいです。
シビアな話題になることもあるのですが、基本的には笑顔だからこそ出る声をお届けしたいなと思います。初回は前半力が入っていると思いますが、優しく見守ってください(笑)。
――世界遺産を好きになったきっかけでもあるこの番組に携わるということは、番組を見始めた当初想像していましたか?
いえ、僕は正直好きだからこそ関わっちゃいけないんじゃないかと思っていたんです。ファンとして見ていたかったところも半分あって。好きなアイドルがいると握手くらいがちょうどいい、みたいなところありません(笑)?
一緒にお仕事するのは恐れ多いというか、自分が汚してしまったらいやだなと。“聖域”みたいな感覚があるんですが、そうは言いながらも自分がナレーションをやるならどんな感じか想像したりもしていたので、裏腹な気持ちがありましたね。だからこそ、今でもプレッシャーは感じています。
――芸能界で世界遺産トークができるご友人はいらっしゃいますか?
芸能界の友人が少ないんです。その中で世界遺産トークができる友人となると…ゼロですね。ですが、芸能界にも世界遺産検定を持っている方が増えてきています。
『世界ふしぎ発見!』(TBS系)に出演している中山(卓也)くんは京都で共演した時に、太秦の撮影所近くにある天龍寺を一緒に回ったのですが、その何年後かに世界遺産検定を取られて、そして『世界ふしぎ発見!』ではミステリーハンターを務めていて。
自分の中では、世界遺産に誘ったじゃないですけど、彼の始まりの場に立ち会えたなという感覚があります(笑)。