「わろてんか」脚本の吉田智子氏、タイトルに納得していなかった!?

ドラマインタビュー

2017/10/29 16:00

「わろてんか」は“全方位型”恋愛ドラマ！

──“笑い”がテーマでありながら、恋愛色の強い作品になっているかと思います。ストーリーの主軸だと考えられているものは何ですか？

ストーリーについては、「家族愛」はもちろん、てんと藤吉の恋愛模様を大事に書いていきたいと思っています。キャスティングが非常に魅力的で、「全方位をすてきな男性たちで固めている」といった感じで、ありとあらゆる女性の好みに対応しているのではないでしょうか(笑)。

これまでの“朝ドラ”は、ヒロインカップルの間に1人が少し割り込むぐらいの三角関係、という印象ですが、てんを取り巻く男性は、それどころではありません。てん以外の女性陣も交えて、彩り豊かな恋愛模様を楽しみながら書かせていただいています。

キャストたちの印象は？

──葵わかなさんの印象を教えてください。

とても華やかで、ふんわりと笑った感じは、まさに“ひだまり”のよう。以前、スクリーンデビュー時の映像を拝見した時、強烈な存在感があった記憶があります。その作品では、てんとは対照的な影のある役でした。

それが葵さんだったと知り、同一人物とは思えないその演技力に驚いたと同時に、ヒロインが葵さんで良かったなと思いました。

葵の印象を「とても華やかで、ふんわりと笑った感じは、まさに“ひだまり”のよう」と表現(C)NHK

──松坂桃李さんについては、いかがですか？

松坂さんに決まったと聞いて、「いいじゃないですか！」と思わず言葉にしてしまったほど、これ以上ない適任だと思います(笑)。

ヘタレさの中にある優しさや強さ、猪突猛進さ、てんや仲間たちへの揺るぎない愛情まで、とても描きやすいです。松坂さんならヘタレさも、優しさも、芯の強さも演じ分けてくださるという、安心感がありました。

──松坂さん演じる藤吉は、想像以上に“どうしようもない”感じが漂っていますが。

監督からも、「この男を好きになれるのか？」と心配されたんです(笑)。でも、藤吉には誰より勝る確固たる愛情があって、てんに対する思いも、「お笑いが好き」という気持ちもぶれません。

どうやら私自身、「ヘタレに見えて芯がしっかりしている男性」が好きなんです(笑)。一方で、女性って、気丈に振る舞っていても、実はもろいところがあるものだと思います。男女が丁々発止しながら化学反応していくことで、より一層強く結びついていくものだと思うんです。愛情というものは、さらけ出してぶつかり合うほうが、絆が深まるのではないでしょうか。

下に続きます