実際の少年犯罪に着想を得た内藤瑛亮監督の問題作!「もういじめの傍観者ではいられないと思います」
内藤瑛亮監督の8年ぶりとなる自主制作映画「許された子どもたち」が、5月9日(土)から東京・ユーロスペース他で全国順次公開されることが決定。キービジュアルが完成し、主演の上村侑と内藤監督がメッセージを送った。
見る者の価値観や倫理観を激しく揺さぶる
「許された子どもたち」は、1993年に起きた「山形マット死事件」や、2015年の「川崎市中1男子生徒殺害事件」といった、実際に起きた複数の少年事件に着想を得たオリジナル作品。
「先生を流産させる会」(2012年)、「ライチ☆光クラブ」(2016年)、「ミスミソウ」(2018年)など、その衝撃的な内容で物議を醸してきた内藤監督が、8年の歳月をかけて構想し、自主映画として完成させなくてはならなかった問題作。
制作に当たり、内藤監督は10代の出演者を対象にワークショップを開催し、少年犯罪や贖罪の在り様について、共に考えを巡らせた。
撮影は2017年の夏から冬、2018年春と長期間にわたって実施。季節による風景の変化や役者の成長を取り込み、作品に豊かな広がりを加えていった。
いじめや少年事件という社会問題を通じて、現代に蔓延する生きづらさを鋭く切り取った本作。見る者の価値観や倫理観を、激しく揺さぶる内容となっている。
子どもは罪をどう受け止め、生きていくのか?
物語の舞台は、とある地方都市。中学1年生で不良少年グループのリーダー・市川絆星は、同級生の倉持樹を日常的にいじめていた。
いじめはエスカレートしていき、絆星は樹を殺してしまう。警察に犯行を自供する絆星だったが、息子の無罪を信じる母親の真理の説得によって否認に転じる。
そして、少年審判は無罪に相当する「不処分」を決定。絆星は自由を得るが、決定に対し世間から激しいバッシングが巻き起こる。そんな中、樹の家族は民事訴訟により、絆星ら不良少年グループの罪を問うことを決意する。
罪を犯したにもかかわらず許されてしまった子どもは、その罪をどう受け止め、生きていくのか。大人は罪を許された子どもと、どう向き合うのか…。
今回、そんな衝撃作のキービジュアルが完成。「あなたの子どもが人を殺したらどうしますか?」というキャッチコピーのとおり、“決して他人事ではない”“あなたも当事者になる”という問題提起を打ち出したものとなっている。
5月9日(土)東京・ユーロスペース他にてロードショー
<スタッフ>
監督:内藤瑛亮
プロデューサー:内藤瑛亮、田坂公章、牛山拓二
脚本:内藤瑛亮、山形哲生
制作協力:レスパスフィルム
製作:内藤組
配給:SPACE SHOWER FILMS
<キャスト>
上村侑、黒岩よし、名倉雪乃、
阿部匠晟、池田朱那、大嶋康太、清水凌、住川龍珠、
津田茜、西川ゆず、野呈安見、春名柊夜、日野友和、
美輪ひまり、茂木拓也、矢口凜華、山崎汐南、地曵豪、
門田麻衣子、三原哲郎、相馬絵美