魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、 転生して子孫たちの学校へ通う〜のあらすじ一覧
「…ほう。なかなか歯ごたえのある者もいるようだな」。学院別対抗試験第2戦が開始された。ハイネたちに敗北したリーベストの悔恨を引き受け、アノスたちは勇者学院の面々と対峙(たいじ)する。作戦は必要なら考えると、莫大(ばくだい)な魔力を用いて、正面から相手をたたきつぶしに行くアノス。たが、都市を覆う結界「デ・イジェリア」と、少女・ゼシアの聖剣エンハーレの斬撃によって攻撃は防がれてしまう。そして次なる攻め手に欠ける状況下で、ミーシャがある打開策を提案する。
「――あとは俺に任せておけ」。アノスたちは勇者学院との学院交流初日を迎えた。しかし“学院交流”とは名ばかりで、勇者学院の面々は、歓迎ムードとは程遠い雰囲気。魔王学院三回生首席のリーベストが魔法の発動に失敗すると、勇者学院の面々はくすくすと笑い声を漏らす。不愉快そうに表情を歪める魔王学院の生徒たち。そんな状況をアノスの一言が切り裂く。「――相変わらず、わなを仕掛けるのが好きだな、人間は」。学院交流は、不穏な雰囲気で幕を開けた。
「俺に抜けぬ剣など、この世に一本しかない」。ミーシャ、サーシャとの邂逅(かいこう)。アイヴィスとの激闘も記憶に新しい中、魔王学院では、七魔皇老をも打ち負かす実力者、“錬魔の剣聖”レイが転入生として現れる。レイは有能なリーダーの下に就きたいと言い、アノス班に入ることを希望した。しかしアノスがこれを拒否。代わりに「相応の結果を見せれば配下に加えてやる」と条件を提示する。かくしてレイは班を結成し、アノス班と、班別対抗試験で真っ向勝負をすることに。
「殺したぐらいで死ぬなら、俺は二千年前にとうに死んでいる」。始祖としての莫大(ばくだい)な魔力を有しているにも関わらず、“不適合者”の烙印(らくいん)を押されてしまったアノス。彼はそんな不当な扱いも意に介さず、圧倒的な実力を示し続け、班別対抗試験にはリーダーとして参加することに。だが、クラスメイトは混血のアノスを認めず、班員はミーシャのみになってしまう。さらに対戦相手は、実の妹であるミーシャを“ガラクタ人形”とさげすむ姉、サーシャ率いる班となった。