霜花の姫〜香蜜が咲かせし愛〜

旭鳳は禁術の影響で苦しんでいた潤玉を救い、潤玉から錦覓の形見をもらう。そして、旭鳳は永遠の孤独に耐えて生きることが潤玉の贖罪だと言って去っていく。それから3年後、旭鳳は錦覓の魄を捜し続けていた。ある日、旭鳳の元を訪れた潤玉と酒を酌み交わしていると、潤玉はいつか必ず錦覓は見つかると言い残して去る。

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錦覓がいない世界に生きる意味を失った旭鳳は、錦覓から受け取った蓬羽を空に放ち、酒に溺れる。しかし、錦覓の死を予見していた斗母元君なら錦覓を取り戻せる方法を知っているかもしれないと長芳主から聞いた旭鳳は、斗母元君を訪ねる。そして、旭鳳は魔尊の位をリュウ英に引き継ぎ、錦覓の魄を探す旅に出る。

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水神を殺し旭鳳をだましていたことが明らかになり、穂禾は魔界に永久に監禁されることになる。そして、錦覓は旭鳳に蓬羽を渡して去ろうとするが、旭鳳は験心石が本当の心を証明したのだから夫婦になろうと言う。その頃、天界では窮奇と血の誓いを立てる禁術で力を手に入れた潤玉が、錦覓を取り戻そうと策略する。

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彦佑と花界にやって来た錦覓は、月下仙人の張った結界の中で、蓬羽を新たに植えて作り出す。その間、彦佑は自分が洞庭君の養子で潤玉は義兄であること、さまざまな過ちを犯したことを錦覓に謝罪する。一方、潤玉は天兵を引き連れて花界に現れ、引き留めようとした月下仙人を倒すと、錦覓を連れて行こうとする。

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穂禾は旭鳳が苦しむ様子を見て、九転金丹に細工がされていたに違いないと考え、潤玉の元を訪れる。そして、潤玉は金丹から火性を取り除いたことを明かす。全てを立ち聞きしてしまった錦覓は、太上老君から花界にある蓬羽という草で旭鳳の症状が治まることを聞くも、外で待ち構えていた潤玉から監禁されてしまう。

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リュウ英と暮辞の婚儀の日、リュウ英は卞城王が諦めるよう諭しても、暮辞は絶対に来ると信じる。ついに暮辞が現れ、リュウ英と暮辞の二人は験心石の儀を終え、夫婦となる。一方、天界では潤玉と錦覓の婚儀の準備が進む。そして、自分の想いを隠して準備に励むコウ露を不憫に思った太巳仙人は、潤玉に縁談を切り出す。

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卞城王の所から暮辞がいなくなり、卞城王とリュウ英は捜しに行く。その頃、暮辞はリュウ英を人質に取ったと固城王にだまされ、解放する条件として滅霊箭を作らされていた。一方、錦覓は春華秋実を使い穂禾に求婚をする旭鳳を見てしまう。そして、旭鳳は錦覓からの贈り物である霜花の花びらを錦覓に返す。

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錦覓は彦佑の命を救うために魔界の九嬰洞にやって来る。そして、観塵鏡越しに老胡に教えてもらいながら九嬰の内丹を取ることに成功する。その後、外で待ち構えていた穂禾からの攻撃を受けた錦覓は、父を殺めたのは穂禾だったと知り、父と風神の敵を討とうとする。しかし、そこに旭鳳が現れ、穂禾を救う。

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錦覓は魔尊になった旭鳳に会うべきかどうか悩み、鳳凰花に霊力を送り、花が咲かなければ二度と会いに行かないと決める。すると、鳳凰花は満開に咲き、それを見て錦覓は涙するが、コウ露は花が灰色であることに驚く。一方、体が衰弱した暮辞と、彼と許される限り一緒にいたいと願うリュウ英は、共に結婚を誓う。

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旭鳳の神籍を剥奪し天界を追放すると命じた潤玉は、錦覓の居所に結界を張る。錦覓は彦佑を呼び出して結界を破ろうとするが、結界はなかなか破れない。同じ頃、魔界では神籍剥奪の知らせを受けた旭鳳が魔族になる決心をする。そして、両親の敵である潤玉と決着をつけるため、まずは固城王を追いやろうと卞城王に協力を仰ぐ。

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穂禾によって最後の魄を守られていた旭鳳は、魔界の日没の地で復活する。そして、魔尊になってほしいという卞城王とリュウ英の頼みを固辞して、旭鳳は天界に戻る。旭鳳が亡き父母を弔いに先賢殿に行くと、そこに潤玉が現れ、天界に無断で侵入した罪で旭鳳を捕らえようとする。そこに、錦覓が来て旭鳳を守ろうとする。

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“玄穹の光”を受けたことで重傷を負った錦覓のために、潤玉は天界の禁術である血霊子を使う。コウ露はリュウ英率いる魔界の軍に対抗するためにも潤玉を必死に止めるが、潤玉は聞く耳を持たない。そして、回復した錦覓は、潤玉が血霊子によって寿命の半分を失ったことを知り、潤玉に報いる術がないと困り果てる。

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廉晁の“玄穹の光”で旭鳳を復活させるために、錦覓、月下仙人、彦佑の3人は翼渺洲の蛇山にやって来る。霊力が制御され法術も使えない蛇山の過酷な道を登り、一行は無事に頂上にたどり着く。すると、そこに廉晁が現れ、天帝と荼姚の間の息子を救いたいと語る月下仙人らに、荼姚との過去を語り始める。

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固城王はリュウ英に滅霊族を皆殺しにしたのは先の天帝の仕業であった事実を告げ、彼女を天界に攻め込む先鋒にしようとする。さらに、固城王は天界討伐が成功して自分が六界統一をかなえれば、リュウ英と暮辞との婚姻を認めると約束する。そんなリュウ英に暮辞は、復讐よりも穏やかに余生を暮らすことを望む。

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潤玉が見た夢の中に登場した“隕丹”とは何かを聞きに、錦覓は花界の長芳主の元にやって来る。錦覓の体内にもう隕丹がないことを確認した長芳主は、先花神が赤子の錦覓に隕丹を飲ませたことを話す。そして、錦覓は母の墓前で、隕丹を飲ませたことを責め、それが消えた今、もう愛から逃げないと誓うのだった。

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潤玉は天后に、旭鳳も旭鳳の死を悲しんだ天帝も共に滅んだことを伝える。そしてもう生きる意味はないと自ら死のうとする天后に、生きて苦しむよう告げる。一方、魔界では、六界統一を狙う固城王が天界の混乱に乗じて攻め入ろうとたくらむ。そして、旭鳳の敵討ちをしようとするリュウ英に、暮辞がやめるべきだと助言する。

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潤玉と錦覓の婚儀の前の晩、天兵たちが別の天兵らによって捕らえられる。そして婚儀の当日、二人が入殿しても旭鳳は現れない。ようやく旭鳳が現れ、九霄雲殿の周りを囲んで攻め入る準備をしていた潤玉の配下の兵を燎原君たちが制圧したと報告する。そして、旭鳳は、災いは免れたからと、天帝に潤玉への恩赦を願い出る。

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屍解天蚕で生き延びている暮辞の体は、すでに霊力を食されてむしばれている。暮辞は旭鳳に体内の虫を焼いてもらい自力で生きると言うが、その方法だと寿命は10年になり霊力も徐々になくなってしまうため、リュウ英は反対する。その頃、旭鳳が捕らえた、魔尊を殺した犯人が獄中で死んだという知らせが入る。

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潤玉は花界で喪に服す錦覓の元を訪れる。父を殺めた下手人は旭鳳ではないかと悩む錦覓は、調査がどれだけ進んでいるのか潤玉に尋ねる。一方、魔界では、卞城王が魔尊と固城王を招いて宴を開くが、その宴で酒を飲んだ魔尊が絶命する。城の外にいたリュウ英は固城王のわなだと見抜き、天界に助けを求めに行く。

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錦覓は水神と語り合う夢を見るが、目を覚まし、水神は殺されてしまったのだとわれに返る。その後、天帝より、3年間喪に服し、潤玉との婚姻も延期になること、そして、錦覓を新しい水神に封じる命が下る。潤玉は下手人の調査に乗り出し、さまざまな状況から旭鳳が下手人として導かれるが、旭鳳の仕業ではないと信じる。

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