コミックの映像化やドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は漫画・足鷹高也さん、原作・木古おうみさんのコミック『領怪神犯』を紹介する。本作はWeb小説サイト「カクヨム」内に投稿された小説のコミカライズで、現在、コミックスが2巻まで発売中。本記事では漫画を担当した足鷹高也さんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
この村には毎年、空から巨大な“身体の一部”が降ってくる
突然、空から大きな“目玉”が降ってきた――。
この村では昔、神様への感謝を伝えるお祭りが年に一度開催されていた。そして、ある年のお祭り中に、初めて“巨大な何者か”の身体の一部が降ってきた。小学校にある25メートルプールいっぱいに収まった“大きな腕”だった。それから毎年、この時期になると大きな身体の一部が村のどこかに降ってくるようになった。現在では、目玉や腕の他にも鼻、膝、歯、毛髪や内臓も発見されている。
この怪奇現象の調査でやってきたのが、領怪神犯特別調査課に所属する片岸と宮木だ。“領怪神犯”とは「善とも悪とも言いようがない、人知を超えた超常現象やそれを引き起こすもの」を指す。
片岸と宮木は村に赴き、巨大な目玉が降ってきた現場を見ながら怪奇現象の調査資料を確認していた。そして、村を歩き回っていると突然、二人の近くに何か大きな物が落ちてきたのだ。
――それは、巨大な耳だった。
ちょうど今日はお祭りが開催されていた時期と重なる。つまり、今年も同じ状況で巨大な身体の一部が降ってきたのだった。
実際に超常現象を目の当たりにし、これまで降ってきたものを見て回った片岸は、村の開発によって分断されてしまった“守り神の身体”が土地へ還ろうとしているのでは、と推測する。しかし、何かが引っ掛かり、推測に納得できないでいた。そこで、改めて降ってきた身体たちを確認しにいったところ、驚きの事実が判明する…。
本作は、X(旧Twitter)でも大きな反響を集めており、「背筋がゾクっとする感覚が良いぞ…」「面白い漫画だ」というコメントの他に「続きが読みたい」といった話の先が気になる読者からの感想も寄せられている。
漫画担当・足鷹高也さん「早く漫画に描き起こしたくて、ドキドキ、ワクワクした」
――まず、木古おうみ氏の原作小説『領怪神犯』のコミカライズを手掛けることが決まったときの率直な印象、ご感想をお聞かせください。
『領怪神犯』の世界観やキャラクターが自分の好みに当てはまりすぎて、コミカライズの話をいただいた時は早く漫画に描き起こしたくて、とてもドキドキ、ワクワクしていました。
――原作小説『領怪神犯』を読まれたときのご感想をお聞かせください。
片岸と宮木という男女コンビのキャラクターも良かったのですが、何よりいろんな神が登場したので、次はどんな信仰でどんな村に行くんだろうと気になって一気に読んでしまうくらい好きな作品でした。
――コミカライズとして描くうえで、意識していること、気を付けていることをお聞かせください。
漫画にするとキャラクターの表情がよく見えるので、それを使って神々の迫力感や緊迫感を表現し、読者が共感しやすいよう考えながら描いています。
――これまで執筆したストーリーの中で、特に印象的な、思い出深い場面(シーン)があれば、お教えください。
「こどくな神」は描いてる中で一番長い章になったのですが、その中にあった六原兄妹の過去話が一番印象に残りました。また、まだ子どもの六原(義兄)に鳥を殺させるシーンがあり、この六原というキャラはそんな中でも無表情だろうと想像ができると、怖くもあり悲しくもありと複雑な気持ちで描いていました。
――最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。
コミカライズ『領怪神犯』もついに終盤に差し掛かりました。最後まで領怪神犯の世界観を最大に表現できるよう頑張りますのでよろしくお願いします！
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
『領怪神犯』を読む
■作者X(旧Twitter)：木古おうみ[@kipplemaker]／足鷹高也[@asitaka_koya]
■『領怪神犯』の漫画を「コミックNewtype」で読む
■『領怪神犯』の原作小説を「カクヨム」で読む
