現在大ブレーク中のお笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんのツッコミ担当・すがちゃん最高No.1(以下すがちゃん)が、4/26に自身初となるエッセイ『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス)を発売した。12歳、中学1年生の春から一人暮らしをせざるを得なくなったすがちゃん。父親の「1抜けピ」を皮切りに実家は自身1人になった。幼少期から父親の破天荒さに振り回されるも、それを楽しんで生き抜いていく驚愕の半生がエッセイでは綴られている。そこで今回、執筆するにあたって湧き上がった感情や書き終えてみての感想から、父親への想いなどについてインタビューをお届け。周りから見たら壮絶でも、楽しんでかっこよく見せてしまう“カッコつけ”の人生とは?
Destiny感じるエッセイ執筆…楽しく読める衝撃人生「まったく不幸と思わない」
――今回、初めてエッセイ本を出版されましたが、執筆のきっかけをお教えください。
すがちゃん 最初は、事務所の先輩のAマッソさんのラジオで話をしたのがきっかけですね。ふと加納さんが「あれやんな、すがちゃんってもう家庭というか育ちが終わってんやろ」と振られて(笑)。
それ以降、テレビ番組などのメディアで自分の過去について話す機会がちょこちょことあり、その生い立ちに関して反響も大きくなって。じゃあ、何かしら形にしても良いのかなって思っていたら、ワニブックスさんからタイミングよくお話をいただき、執筆することになりました。
あと、これはちょっとDestiny(運命)系の話なんですけど、この本の担当編集の吉本さんが、僕がお世話になった親父の姉である“かっちゃん”の若い頃にめっちゃ似ていたっていうね(笑)。しかも吉本さんは『ホームレス中学生』(麒麟・田村裕著)も担当された方で、すごく縁とDestinyを感じました。
――ご自身の半生を振り返るエッセイですが、執筆をする中で意識されたことは?
すがちゃん メディアで話すときからずっと意識していたんですが、“暗い話”だと思われないように気を付けました。僕の生い立ちは僕自身がまったく不幸だと思ったことがないので。それでも話し方ひとつでスタジオの空気がしんみりするときがあったりして、だからこそ文章にする際は、その点だけはすごく意識しました。
――衝撃的な生活ですが、楽しく読ませていただきました。
すがちゃん そう言っていただけるのが1番嬉しいですね。
――あの当時の生活について、まったくネガティブに捉えられていないんですね。
すがちゃん 全然(笑)。親父もおばさんも、家族のみんなが僕に対して愛情があったんですよ。「ネグレクトだろ!」と言われることも多少はあったんですけど、全然そんなことはなくて。僕が尖っていただけで、一人暮らしすることも僕自身が選択したルートなんで。
父に振り回される毎日「今日の自分の嫌なことって明日の誰かに話すと面白いこと」
――お父様に振り回されるお話が印象的でしたが、当時反抗しようとか思わなかったのでしょうか。
すがちゃん 例えば、「ウォーターサーバーはいりませんか?」とセールスの電話がかかってくるときって、ウォーターサーバーは家にあって当然でしょってテンションで喋ってくるじゃないですか。それの頂点のような存在が親父だったっていうだけの話です (笑)。もう振り回してくるのが当たり前。自由奔放にどこか行くのは当たり前。だから行かないっていう選択肢は最初から無いから、じゃあ僕も行くよっていう感じでした。あとは何より、親父といるとちょっと面白そうだなって…なんかありそうだなって、僕自身が思っていたんですよ。
――面白いものに進んでいってしまう性分なんですね。
すがちゃん そうですね。僕はいつも、“今日の自分の嫌なことって明日の誰かに話すと面白いことになる”と思っていて。だから、毎日“今日変なこと起きろ”って考えてしまうんです。
1991年8月21日生まれ。ワタナベエンターテイメントに所属するお笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんのツッコミ、ネタ作り担当。
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