オーイ!とんぼのあらすじ
島を出ることをかたくなに拒否するとんぼに刺激を与えるため、五十嵐は彼女に匹敵する実力を持つ同世代のゴルファーを探しに鹿児島に向かう。しかし、市内の複数のゴルフ練習場を訪れるも、とんぼの才能に肩を並べる選手は見つからない。失意の中、帰路のフェリーで同伴した洋子から、めいがアマチュア大会で優勝経験があると聞き、五十嵐は興奮する。めいを火之島に招待するよう約束を取り付けると、数日後、約束の日にフェリーから降りてきた軽トラックの荷台には、一人の少女が眠っていた。
とんぼのゴルフに対する違和感の正体。それはゴルフに対して“競技のプレッシャー”を感じていないことだった。島のコースの崖上でとんぼにプレッシャーについて教えようとする五十嵐は、かつて息子“凜太郎”に向き合えていなかったことをとんぼの姿に重ねる。しかし、想定以上のとんぼの行動は五十嵐の後悔をも吹き飛ばし、「このままでいいのかもな」と、今のとんぼを肯定する思いへと変わる。診療所で洋子より、島を出ることをとんぼが嫌がっていることを改めて知る五十嵐は、とんぼを島から出すのではなく、発想の転換が必要と行動を起こす。