ついに具体的な復讐の一歩を踏み出し始めた「夫婦が壊れるとき」「夫婦が壊れるとき」(毎週金曜深夜0:30-0:59ほか、日本テレビほか)第8話。陽子(稲森いずみ)のなりふり構わない大胆な一手が、状況を大きく動かし始めた。
「夫婦が壊れるとき」とは
「夫婦が壊れるとき」は、2015年と2017年にイギリスで放送された「女医フォスター 夫の情事、私の決断」が原作の壮絶なサスペンスドラマ。2020年に韓国で「夫婦の世界」というタイトルでリメイクされた際は、韓国ケーブルドラマ史上最高となる視聴率28.4%という大記録を達成した。誰が敵で誰が味方なのかわからない疑心暗鬼にかられながら、ヒロイン・陽子は自分を裏切った人々へ壮絶な復讐をおこなっていく…。
日本オリジナル版となる同作でヒロイン・真壁陽子を演じるのは、幅広い役柄で演技力を評価されてきた稲森。映像制作会社を経営している夫・真壁昂太を吉沢悠が、2人の間に割り込む不倫相手・佐倉理央は優希美青が務める。
陽子も不倫… その目的とは
昂太の同級生で、会社では経理を務める加集基樹(内田朝陽)。陽子に横恋慕している彼は、さりげなく、しかし何度も好意をアピールし続けていた。そんな基樹と食事の席についた前回のラスト、テーブルの上にはホテルのカードキーが。「こういう形の復讐も悪くないと思うよ」「決めるのは陽子さんだから」と告げて部屋で待つ基樹のもとへ、陽子が尋ねていく。
ラグジュアリーなホテルの一室、普段以上に気合の入った服装の陽子。当然尋ねてきた陽子を見た基樹は、手にしていたグラスを置いて陽子を迎えに行く。しかし陽子は無言でコートを脱ぐと、基樹の服へ手を掛けながら乱暴にベッドへ突き倒す。愛があるとは思えない冷たい眼差しのまま、陽子は静かに基樹と唇を重ねた。
朝の4時というまだまだ暗いタイミングで、帰り支度を始めた陽子。ベッドのなかで目を覚ました基樹は、「子どもの朝ご飯作らなきゃ」と話す陽子へ、「せっかくのムードが台無し。もう1回あると思ったんだけどな」とおどけて見せる。
そこで、「朋美さんにはどっちから話す?」「今夜のこと」と陽子から衝撃の一言が。冗談だと思った基樹はひと笑いしたあと「じゃあ昂太には俺から話そっか」とジョークを返すが、陽子の「かまわない」という言葉で表情が凍りつく。
「でもあなたは、別れるつもりはない」。基樹があくまで火遊びのつもりだったことを知っている陽子はそう告げると、続けて「女は浮気できないわけじゃない。あなたもいい加減にしたら?」と忠告した。
甘いご褒美を手に入れたはずだった基樹は、目を瞬かせるばかり。しかしそれは陽子による巧妙な、身体を張った罠だった。「昂太の会社の収支内訳と、個人口座の現況。全部調べて渡して」と指示する陽子に、「俺と寝たのはそのため?」とようやく理解した基樹。ふっと笑顔を見せつつ、「今日事務所へ行く。準備ができたら連絡して」とだけ告げて陽子は部屋を出る。
「私の人生、私の家、私の息子…。どれも絶対に譲らない」という固い決意を、改めて胸のうちで唱える陽子。「昂太だけを私の人生から排除する」と暗い執念を燃やす背中は、夜に消えていった。