大泉洋、“母”吉永小百合の恋愛に「どこか嫉妬してしまうというか…」
山田監督とは6本目のタッグとなる吉永は、今作の撮影について「とても難しくて、舞台劇の映画化ですからせりふがとっても多いんですね。それで舞台だったら1カ月稽古してやるんですけど、映画は1回みんなで本を読みして、あとは自分でやらなきゃならない。そういう部分で、やっぱり年を重ねるとだんだん頭に入るせりふの量が少なくなってきて、その点ではとっても大変でした」と苦労したことを語る。
さらに、恋をするおばあちゃん役について「恋はとても大事だと思います。どんなに年を重ねても、ときめく心っていうのは持っていなきゃいけないと思うので。こういうふうに寺尾(聰)さんに恋をする役っていうのは、なんかウキウキして楽しかったです」と笑顔。
そんな吉永演じる福江の息子を演じた大泉は、「この映画の設定のように早くに父を亡くしているのであれば、僕は正直喜ぶと思うんですね。ところが、この映画の中の吉永さんというのは、まだまだ美しくて、どこかにまだまだ自分の母親でいてほしいというか、女性の姿を見てしまって、どこか見たくない姿だったのかなと思います。母親に女を見るというのはね。やっぱりそれぐらい、まだまだ美しかったという感じです。どこか嫉妬してしまうというかな」と、“息子”として感じた思いを述べた。
山田洋次監督「もしかしたら途中でできなくなるかも」
最後に、吉永が「監督がこの映画の撮影に入られる前に、『もしかしたら途中でできなくなるかもしれない』というようなことをおっしゃっていたんです。それを伺って驚きましたし、つらかったんですけど、撮影が始まってどんどんどんどん元気になって、先日も山口とか福岡の方にこの映画のキャンペーンでいらしたり、大変お元気になられたので本当に良かったと思います」とあいさつ。
山田監督は「僕、そんなこと言いました? カッコつけていたんだなぁ」と照れ笑い。「でも、確かにクランクアップの日にやれやれ良かったと、途中で倒れたりしないで良かったと、どこかで思ったのは事実です。スタッフがそういう状態にならないように一生懸命サポートしてくれて、本当に心を込めてこの映画を作ってくれたんだと、本当にみんなの力でできたんだというふうに思っております。今日は表に出るのも嫌な暑い日なのに、こうやって来てくださったこと、本当に感謝致します。どうぞ、これからもこの映画のことをよろしくお願い致します」と感謝を交えながらメッセージを送り、イベントを締めくくった。
映画「こんにちは、母さん」は、9月1日(金)から全国で公開。