“エミアビ”対談!前野朋哉はお金を浴びたい!?
9月3日に全国公開された映画「エミアビのはじまりとはじまり」で、漫才コンビ・エミアビのメンバーとしてW主演を務める森岡龍と前野朋哉にインタビューを行った。
後編では、難しかったシーンについてや、タイトルの“エミアビ”にちなんで「もし何かを浴びるとしたら何を浴びたいか」など、さまざまなことを語ってもらった。
【“エミアビ”対談!森岡龍は「M-1グランプリ」常連!? より続く】
――海野さんは恋のシーンもありました。あんなに不器用なキスシーンもないですよね(笑)。そしてオナラで飛ぶシーンも!
前野:あっはっは。良かった~! 不器用に見えていたら一番うれしいです。オナラはワイヤーでつるされている状態でした。上がるのも最初は怖かったんですけど、やっぱり、上から下がっていくのがすごく怖くて!
つるされている状態からパッと放されて、ぶわ~って落ちて、地面に着地するっていう…。もちろん着地はスタントの方がやってくださったんですけど、あそこはもう前野朋哉としての声が出ていましたね。「うわ~~!」って(笑)。あのシーンに関しては全く海野の要素がなかったです。
――実道のカツラのビジュアルは、最初から決まっていたんですか?
森岡:決まってなくて、キャラを作っていく途中で僕が「もうちょっとモテキャラみたいな感じにしたらどうですかね?」って謙作さんと話して「それいいね!」ってなりました。それで衣装合わせに入ったんですけど、ぶっちゃけ衣装合わせに行くまでEXILEさんみたいな感じの、オールバックでひげとかはやしている感じのイメージだったんです…。
そうしたら、あのカツラをかぶせられて、衣装を着たら「あれ? これつんく♂さんじゃ…」て(笑)。これは狙いなのか、何なのか全く分からなくなっちゃって。それでサングラスもかけるってなって。そんなに濃い顔じゃないから、こんなんで大丈夫かなって不安しかなかったです。
前野:あのときの森岡くん、めっちゃ目が泳いでいたよね。
森岡:うん、たぶんめちゃくちゃ泳いでいたでしょ。それで「GACKTさんみたいにやって」って言われて、GACKTさんを画像検索したら、もうどう考えても僕とは動物が違うから。驚きとイライラがありましたね(笑)。
――前野さんは相方のビジュアルを見てどうでしたか?
前野:僕は正直森岡くんがどうなろうとあまり気にしなかったです(笑)。作っている段階の話だったので、まあこういうのもありだよなっとは思って、これはなしだなって思うことはなかったですね。
森岡:でも衣装合わせでさ、カツラをかぶったとき「実道くんそれでいくんすか?」ってなったじゃん? あの時、前野くんから(カツラをやめるよう)言って!ってくらい必死の目をしていたんだよ(笑)。でも、意外とさら~っと受け入れられちゃった。
前野:カツラ問題は最後までずっと話をしていたよね。どこでカツラを脱いで地毛にしようかとか、いろいろと。でも、基本は言われた通りにやったよね。むしろあのカツラをかぶることでキャラ付けもできた。
森岡:そう、今となっては良かったと思いました。でも、やっているときは不安でしかなかったよね。これが面白いものになっているのか?みたいな。そして僕はなぜGACKTさんになれないんだ!って(笑)。
――劇中のコンビ名の由来にちなんで、お二人は俳優として何を“浴びたい”ですか?
前野:あ~お金かな!(即答)
――早っ! カネアビですか?(笑)
前野:一回浴びてみたいっす。
森岡:貪欲だよね。前野くんは。
前野:だってお金はいくらあっても損しないじゃん。駄目?(笑)
森岡:そうだね。いいよ、早かったし、面白いもん。
前野:うん、すぐに思い付いた。
森岡:カネアビね。「はい、ど~も~!」つってジャラジャラ金のアクセサリーとかを身に着けて入ってくるんでしょ?(笑)
前野:そうそう。チャリンチャリンってね。
森岡:ネタをやっているとき常に上からお金が降ってくるんでしょ?(笑) 札束が紙吹雪みたいに。
前野:それすごい! もうお客さん絶対見ないよね。みんなお金拾いに夢中で(笑)。
森岡:それは面白いね~(笑)。
――では、森岡さん。カネアビの後は難しいですが…。
森岡:難しいなあ~。真面目なのしかないもん! だから、“エイガアビ”ですね。映画は作るのも好きですけど、見るのも大好きで。最近映画館でゆっくり見られていないので、ナウな話ですけど、映画をいっぱい浴びたいですね。
前野:いいね。
森岡:いい? 大丈夫?
前野:じゃあどうする? 交換する?(笑)
森岡:嫌だよ~!(笑)
――映画を見るときは仕事モードで見ますか?
前野:僕は純粋に見ますね。だって純粋に見ないと楽しくないですもん! でも、ちょいちょい「あ、この俳優さんいい芝居しているな~」って思うこともありますけど、僕はなるべく純粋な目で見ています。
森岡:どうかなあ、僕はどっちもありますね。でも、純粋に楽しんじゃったみたいな映画って楽しいですよね。
前野:得した気分になるというかね。
森岡:あ、もう終わっちゃったってね。純粋に「頑張れ!ヒーローの子もっといけー!」みたいなときもあるじゃない?
前野:あるある。叫びたくなるときね。
森岡:かと思えば、知り合いの役者さんが出てきてさ、いい芝居してるな~みたいに思うこともあるよね。
前野:ああ、あの人これにも出ているよ!ってなったりね(笑)。
森岡:あ~またカネ持っていかれた~!ってね(笑)。
――では、最後にこれからご覧になる方へのメッセージを。
森岡:今回は主演ということもあって、最初は不安から始まったんですけど、そのときそのときに必死になった自分の姿が映っているので、純粋に見ていただきたいです。
前野:つまり「俺を見ろ!」ってこと?
森岡:やっぱり「俺を見ろ!」みたいな感じでかました方がいいんですかね?(笑) でも、僕も一生懸命頑張ったので、本当に多くの人に見てほしいです。
前野:本当に見どころがたくさんある映画です。特に若い人に見てもらえるとうれしいなって個人的には思っています。分からない部分がもしあったとしても、その分からないところが数年後ふと分かるようになったりする。
この映画はストレートな作品ではないですが、いろんなことをくみ取って考えることができる作品だと思うので、僕も何年か後に見返します。お客さんにとってもそういう作品になったらいいなと思っています。
――先ほど即答で「カネアビ」と言った方と同一人物とは思えないコメントですね(笑)。
森岡:最後の質問にこういうメッセージがくるって知ってたの? 何かうまいことバランスが取れているね。僕なんか真面目の後も真面目で終わっちゃったじゃん。
前野:ふっふっふ。バレた?
森岡:やめさせてもらうわ!
二人:ありがとうございました。
9月3日より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー中