<いだてん>北香那、金栗四三の生徒を演じ「『パパ~』と駆け寄った時、感動して泣いてしまいました」
女子がスポーツすることを珍しいと思ったことは一度もない
――今回、女子スポーツの先駆けとなった人物を演じてみて、現代の女性アスリートへの見え方が変わった部分はありましたか?
私の世代は、女子がスポーツすることを珍しいと思ったことは一度もないですし、足を見せてスポーツをすることは普通だと思っていました。「昔の人はどうだったんだろう」と考えたこともなかったんです。
今は、体育の授業中は普通に足を出していますし、当時は靴下を脱いで走っただけで大騒ぎになったということを知って、不思議に感じました。あんまり信じられないくらい、今では当たり前のことですよね。
現代の女子スポーツは発展していますが、そういうところをきっかけに発展していったんだなと思うと、本当にすごいドラマに出演させていただけたなと思います。
――梶原・村田ペアーは、スポーツ界のアイドル的な存在として人気になりますが、そういうシーンは撮影してみてどのように思いましたか?
最初は、あそこまでニコニコしてなかったんですけど、監督に「アイドル気分でやってみて」と言われたので、すごい手を振ってやってみました(笑)。
テニスウェアーも本当にかわいかったです。山本美月さんがあの衣装を見て「かわい過ぎる!」と言ってくださいました。
ポーズを決めて記者に撮影されるっていうシーンがあったんですけど、実は映ってないところに山本さんもいて、携帯電話で写真を撮ってたんです(笑)。
――テニスするシーンはいかがでしたか?
私、自分で運動神経がいいと思ってたんです(笑)。でも、私以外の竹早の3人がすごく運動神経が良くて。ダブルスを組んでいた黒島さんは何をやっても上手なので、「あれ?私球技が苦手なのかな…?」と思うくらい、予想外にできなかったです。
テニスはやったことがなかったので、特に難しかったです。ボールが柔らかくて、思いっきり打たないと飛ばないですし、ラケットも今のものよりちょっと小さいので、当たる範囲が小さくて思ったようにできなかったですね。
――やり投げも難しかったですか?
そうですね。結構重いですし、グサッと刺さるように投げるのは相当難しいんです。結構いっぱい練習したんですけど、刺さらなかったです(笑)。
一番最初に練習した時はあんまり飛ばなかったんですけど、30分くらい練習して、やっと飛ぶようになりました。
――役作りのために運動はしましたか?
体力をつけなきゃいけないと思って、ジムに通うようにしていました。それと、クラシックバレエも。3歳から16歳までやっていたんですけど、しばらくやっていなくて、この役のために何回かレッスンに行きました。
スポーツをする時に、素早い動きするというよりは優雅にやってほしいと監督に言われていたので、それにはバレエが役に立つかなと思ったんです。
――では、お嬢様という役柄を演じるためにはどのように役作りをしていきましたか?
昔の話し方をする役は初めてだったので、動画サイトとかを見て勉強しました。
「ごきげんよう」っていう言葉も言い慣れないので、最初はことば指導の方に「ぎこちないわよ」って言われてたんです。
だから、撮影中じゃない時もみんなで「ごきげんよう~」って言いながら、スタジオの周りを歩いてました(笑)。