浪川大輔が語る!「トルコ版『僕のヤバイ妻』は本当にヤバイです!!」
女性の方は「男ってばかだな、かわいいな」と思っていただければ
──浪川さんは、映画やドラマなど、海外の作品の吹き替えを数多く務められていますが、トルコの俳優への吹き替えはいかがでしたか?
浪川大輔:これが意外とナチュラルに、自分の中でやりづらさはなかったです。役者さんによってはやりづらいというか、その役者さんの話し方の癖を覚えるのに時間が掛かって、ちょっと苦労することもあるんですが、アルペル役の(セチキン・)オズデミルさんは本当に普通のお芝居をしてくれているので、とてもやりやすかったです。
ただ時折、犬みたいな目をするというか(笑)、何とも言えない表情をすることがあるんです。どう声を当てていいのか分からない感じという。
言い方が難しいんですけど、たくらんでいる割にはちょっとアホっぽいというか(笑)。「何かダメだな、こいつ」みたいな感じがにじみ出ているんです。それを見て、女性の方は「男ってばかだな、かわいいな」と思っていただければ。
オズデミルさんはオーソドックスな芝居をしてくださっているし、作品自体が誇張されまくっているので(笑)、あえて自分は誇張した芝居をしなくてもいいのかなと。やり過ぎるとコメディーになっちゃうのが嫌だと思ったし、物語はいつもクライマックスが訪れるような感じなので、あまりやり過ぎず、リアリティーを出そうと意識して演じました。
──ちなみに、アニメーションと実写作品の吹き替えをする時の違いはあるんでしょうか?
浪川:どちらにも良さはあると思うんです。吹き替えは、人が演じていて、そこでリアルに出てきた“間”にどう合わせていくかです。一方、アニメの“間”というのは、たまたま生まれたものではなく、監督がカット割りや話すスピードを考えて作られたもので、それをどう生かしていくのか、僕はそこに違いを感じています。
僕としては自然に生まれた“間”の方が気持ちよくできるんですが、もちろん作り上げられた“間”に合わせるのもプロの仕事だと思いますし、そこに感情を乗せていかないといけないので難しいですね。
アニメではプレスコといって、先に音声を録って、後から画を付けていくやり方もあるんですが、画がない分情報が少ない。逆にアフレコ時に画があって、「こういう表情なんだ」「こういう距離感なんだ」と分かった方がやりやすい時もある。
なので、一概にはどれが一番とは言えないんですが、こと“間”だけに関して言えば、人同士が話している“間”が自然とできるプレスコの方がやりやすいですね。
──アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
浪川:すごく濃密な時間でした。一週間に2話ずつ録っていたんですが、家でもリハーサルをしていたので、週の半分はこの作品をやっていたと思います。しかも、作品はヤマ場が何度も訪れるし、ずっとしゃべっていたので、めちゃくちゃ疲れました(笑)。でも、芝居で絡んでいる時はテンポ良く録れたし、皆さんとプロの現場という雰囲気の中でやれた感じはありました。
劇中は妻のデリンとケンカをするシーンが多いんですが、(デリン役の)武田華さんとの間に自然と空気感みたいなものができていたし、台本通りではあるんですけど、言葉がバンバン出てきて、やっていて「気持ちいいな」「お芝居って楽しいな」と思えるくらいに掛け合いができました。すごく早口でまくし立てるシーンも多いので、その辺もうまく皆さんに伝わっていたらいいなと思います。
トルコの役者さんがしゃべっている間に(吹き替えを)収めないといけないんですが、時にちょっと出遅れて全体的にセリフがその尺とズレちゃうことがあるんです。でも、アフレコしたブロックをそのまま前にずらすとピタリとハマってOKになって。それは、ちゃんと相手とお芝居ができているからなんですよね。
7月28日(日)昼0:00-5:40 ※第7話から第12話(最終話)まで放送
映画・チャンネルNECO
原作:「僕のヤバイ妻」(脚本:黒岩勉/制作:カンテレ)
出演:セチキン・オズデミル(浪川大輔) ゴンジャ・ウスラテリ(武田華)
ビゲ・オナル(実川貴美子) ムスタファ・ウストゥンダー(三上哲)
エルデム・アカクチェ(堀内賢雄) ジェレン・ソイル(ちふゆ)
ニライ・エルドンメズ(結川彩) ビフテル・ディンチェル(宮中はるか)
ファーティフ・ドンメズ(赤坂柾之) ハカン・アタライ(露崎亘)
メルト・アイドゥン(虎島貴明)
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